FC東京のMF松木玖生(21)が8日、小平グラウンドでチームの全体練習に合流した。パリ五輪本大会出場と、U―23アジア杯優勝を引っ提げ、GK野沢大志ブランドン(21)と共に復帰。若き主将が3連勝中の青赤の勢いを加速させる。また、脳振とうによる別メニュー調整中のMF荒木遼太郎(22)も、この日は元気にグラウンドを走った。

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 上げ潮ムードのチームに頼れる男が、帰ってきた。松木は約1カ月にわたる代表での激闘を振り返り、こう言葉にした。

 「代表では味わえない経験もできた。自分のサッカー人生でも記憶に残る大会になったと思う。次は、FC東京で活躍してさらに価値を高めていくためにいい準備をしていかないといけない。自分自身も目に見える結果を残していきたい」

 代表でチームを離れている期間も、青赤の試合は全て見てきた。

 「残っているメンバーで一致団結して戦っていた。自分とタロウ君(荒木)も帰ってきてさらにいいチームになれると思う」

 一方で、課題も明確となっている。攻撃はリーグ1位の21得点を挙げているが、失点も続いている。松木は高い理想を掲げ、より高みへとチームを導きたいという。

 「失点を減らすためにはシュートも打たれちゃいけない。そういう細かいところを積み上げていったら首位になる確率も高くなる。そういう究極のチームを目指さないといけないですし、それを目指せるだけの選手やスタッフの方々がいる」

 4連勝を懸けた柏戦(11日・味スタ)では共にアジアを勝ち抜いた、FW細谷と、DF関根と相対する。「1カ月一緒に戦ってきた仲間なのでリスペクトを持ちながら目の前の試合の勝利にこだわっていきたい」。帰ってきた主将が、青赤を優勝戦線へと押し上げる起爆剤となる。