◇22日 西武1―2ロッテ(ベルーナドーム)

 ロッテの種市篤暉投手(25)が2020年7月25日の西武戦(メットライフドーム)以来4年ぶりの完投勝利を収め、チームを今季最長の5連勝に導いた。同年9月に右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称「トミー・ジョン」手術)後初の完投に「長いリハビリでしたけど、何とか9回投げられるようになったのが良かった。最後の完投がここだったので、感慨深いものがある」と喜びをかみしめた。

 この日はフォーク、スライダーの変化球だけではなく、最速153キロの直球で西武打線を翻弄(ほんろう)した。1点差に詰め寄られ、なおも続いた1死満塁では中村剛を153キロの直球で空振り三振。続く蛭間も153キロの直球で中飛に打ち取って、ピンチを脱出。吉井監督も「真っすぐが強かったので、最後までもった。初めから完投ペースだったし、3回ぐらいから完投してほしいと思って見ていました」と力投をたたえた。

 6回に失策がらみで1失点したものの、これで米大リーグ・メッツの千賀滉大投手(31)から贈られた赤いグラブに替えた6日の西武戦(ZOZOマリン)から24イニング連続自責点ゼロ。種市は「使っている以上は負けられない気持ちがすごく強くなっている。(グラブをあと)2個くらい欲しいな。お化けがついているやつ」と笑いながら、報道陣を通じて千賀におねだりした。