◇24日 パドレス0―8ヤンキース(サンディエゴ)

 前回19日のブレーブス戦で史上3人目の日米通算200勝を達成したパドレスのダルビッシュ有投手が先発し、6回途中今季ワーストの7失点で今季2敗目を喫した。この日はキャリア2度目の1イニング3被弾で、自己ワーストタイの1試合4本塁打を喫し、強打のヤンキース打線にのみ込まれた。

 25イニング連続無失点で偉業を達成したダルビッシュに悪夢が待っていた。1回、ジャッジの犠飛で連続無失点記録が途切れると、目を疑ったのは3回だ。2死二塁から昨季まで同僚だったソトに迷いなく引っ張られて2ランを浴びると、ジャッジには左越えの16号ソロで2者連続被弾。さらに、4番バードゥーゴはあわやスタンドインというフェンス直撃の単打で出塁を許し、スタントンには初球のカーブを豪快に左翼席へ運ばれた。ヤンキースファンの歓喜とパドレスファンのため息が交錯した。

 2022年7月のドジャース戦以来、自身2度目の1イニング3被弾の屈辱で5失点。4回先頭のトーレスにも中越え弾を献上すると、ダルビッシュは「信じられない」というような表情を見せた。

 「最初は悪くなかった。ソトのホームランを見返しても、僕の中では悪くなかった。そこから、ちょっとメカニックが崩れた。若干(出どころが)見やすくなって、ほとんどの球種をハードヒットされた」と説明した。

 特にスタントンの初球スローカーブの本塁打には驚きを隠せなかった。「初球のカーブで、ホームラン打たれることはない。一番、確実に本塁打を打たれない球はスローカーブだと思ったので選択したが、打たれたので訳が分からなかった」と振り返った。

 それでも、癖などで相手が球種を分かっていたと感じたかとの問いには、「向こうに聞いてみないとわからないが、僕はそれはないと思う。単純に今までのキャリア、特にこの数年で自分がハードヒットを打たれている試合は大体共通して、同じようなフォームの問題になる」。癖ではなく、体が早く開いて、出どころが分かりやすくなった「フォームの問題」と冷静に分析した。