◇25日 男子ゴルフ ミズノオープン第3日(岡山、JFE瀬戸内海GC)

 初優勝からの2週連続優勝がかかる幡地隆寛(30)=ディライトワークス=が69で回り、通算8アンダーとして8位から首位と3打差の5位に浮上した。2度の賞金王の実績がある今平周吾(31)=ロピア=が66と伸ばし、首位タイから出た木下稜介(32)=ハートランド=とともに通算11アンダーで首位。今大会の上位3人が7月の全英オープンの出場権を得る。

 優勝を経験すると、こうも風格が出るものか。前週の関西オープンで、ツアー9年目でついに初勝利を挙げた幡地。昨年までは優勝争いに絡んでも失速を繰り返していたが、今週は難しい状況になってもしぶとく食い下がり、2週連続優勝が視界に入った。

 「この風の中では、100点でした」。前半を3バーディー、ボギーなしで折り返し、後半は13番で6メートルのパーパットを決めた。続く実質234ヤードの14番パー3は、3番ユーティリティーで4メートルに乗せてバーディー。18番は池に入れてボギーにしたが「この池は、4日間のうちに一度は入ると思っていた」と織り込み済みだった。

 自身の中では2連勝の意気込みはない。「まだ優勝争いをしている感覚ではない。最終日の前半を終えて、4打リードしていてようやく(他の選手たちと)フェアだと思っている」

 とはいえ、310ヤード近いドライバーショットを放つ日本屈指の長距離砲は最終日が得意。国内戦に先駆けて勝った3月のニュージーランド・オープンでも最終日に1打差の3位から逆転した。「時の流れに身を任せます」という言葉には、勝ち方を知る者の落ち着きがこもっていた。