1年に一度、いや馬にとっては生涯一度の祭りが始まります。現3歳世代7906頭の選ばれし17頭だけが、この大舞台に立つことができる。その眺めはどんなものなのでしょう。先週は三社祭で恒例の本社神輿を担いできました。外からでは分からない活気と熱気と覚悟。けがをしないよう友達同士「どうぞご無事で」と声をかけて神輿に近づきます。担ぎ終わりがちょうどオークスの発走時刻。WINS浅草付近の飲食店は、どこもチャンネルを競馬に合わせて、そろいの法被でレースを見守るのが良き光景です。

 さて、あなたはダービーという祭りを予想する時、何を重視しますか? 枠順? レース間隔? 調教評価? 私はいつも、陣営にとっては「1年の努力が実を結ぶ日」、記者や競馬ファンにとっては「何を見てきたかを試される日」だと思っています。

 今年の主役はアーバンシックにします。皐月賞ではノーマークだったのに、直線、後方からひたむきに食らいつく姿に、ダービーへの期待を寄せました。一部報道で、新馬戦のころは何をしても全て拒否する、走らない、立ち上がる。今も走るのが好きじゃなさそう。と聞けば、なおさらかわいく見える♡ 今回もブーブー文句を言いながら、エフフォーリア(鼻差)ソールオリエンス(首差)で惜敗した横山武騎手に、ダービージョッキーの称号を与え「武史騎手と陣営の努力が実を結ぶ日」を演出してほしい。

 対抗はコースレコード1分57秒1で皐月賞馬となったジャスティンミラノ。戸崎騎手は「(藤岡)康太と一緒に戦っている」とコメントしています。3頭目に国枝調教師のダービー初制覇は競馬ファンの思い、シックスペンスを挙げます。キタサン弟シュガークン、紅一点レガレイラまで押さえて、さー祭りの幕開けだ!

(フリーアナウンサー)