「第91回日本ダービー」(G1・26日・東京・芝2400メートル)で3歳世代の頂点に立つ馬が決まる。ダービーを目指し、昨年6月3日の東京、阪神の新馬戦から始まった戦いはここで一区切りとなる。適性を考慮し、別路線に進んだ強豪馬もいるが、17頭が頂点目指しゲートインする。これまでどういう戦いが繰り広げられてきたか「ROAD TO DERBY」として振り返る。

牝馬レガレイラ躍動、牡馬蹴散らしホープフルS制覇

 昨年の2歳戦線は6月3日にスタートした。阪神ではテラメリタ、東京ではのちに東京スポーツ杯2歳Sを勝つシュトラウスが一番星に輝いた。そして例年にように数々の重賞などを経て、精鋭が暮れの朝日杯FS、ホープフルSで激突した。

 朝日杯FSは4頭の重賞馬が出走、デイリー杯2歳S勝ちのジャンタルマンタルが1番人気、シュトラウスが2番人気となった。レースはそのシュトラウスが出遅れて後方になったが、折り合いを欠いて向正面で先頭に立つまさかの展開に。ハイペースの中、中団に構えたジャンタルマンタルが直線豪快に伸びて、無敗の3連勝でG1を制した。

 ホープフルSはサウジアラビアロイヤルCを勝ったゴンバデカーブースが取り消して、牝馬のレガレイラと、京都2歳Sを勝った凱旋門賞馬ソットサスの全弟シンエンペラーに注目が集まった。レースは平均ペースの中、上がり3F最速で後方から伸びたレガレイラが勝ち、クラシック戦線へ名乗りを上げた。シンエンペラーは2着で、人気2頭が上位に入った。

ジャスティンミラノ、皐月賞圧巻V

 年が明けて、クラシックをにぎわせそうな新星が登場する中、2月に入り、共同通信杯にジャンタルマンタルが登場した。当然1番人気に推されたが、勝ったのは好位から抜け出したジャスティンミラノだった。ジャンタルは2着だったが、1馬身半差をつけられての敗戦。距離適性もあって、絶対的な雰囲気ではなくなった。

 トライアルの弥生賞ディープ記念はコスモキュランダ、スプリングSはシックスペンスが勝利。そして、何よりレガレイラが皐月賞参戦を決めたことで、皐月賞戦線は混戦模様と言われるようになった。

 そして、本番。毎日杯を完勝したメイショウタバルがハイペースで逃げる中、好位を進んだジャスティンミラノがコースレコードで勝利。無敗で1冠はもちろん、強い勝ち方にダービーへの期待が高まった。コスモキュランダがトライアル勝ちの力を見せ2着、1番人気のレガレイラは6着だった。

 しかし、新星もまた登場。名馬キタサンブラックの弟シュガークンが青葉賞を制した。同馬はダービー6勝の武豊が騎乗。これまで青葉賞組は一度もダービーを勝ったことはないが、レジェンドが新しい歴史を作るのかも注目だ。皐月賞で敗れた牝馬レガレイラも参戦。見応えあるレースになるのは間違いない。