◇25日 中日1―0ヤクルト(バンテリンドームナゴヤ)

 24時間も経たないうちに、名古屋に日常が戻った。1点リードの9回。マウンドには、前夜負け投手になった中日・マルティネスが向かう。「悔しかったけど、切り替えることを考えた」。たった1度の失敗で信頼が失われるわけがない。沸き上がるドラゴンズファンの歓声がその証しだ。 先頭は前夜と同じ長岡だった。「先頭を取ることに集中した」。直球を3つ続けて二ゴロでまずは球場の空気を自分のものにした。続く山田にはすべて変化球で攻め、カウント2―2からスライダーで空振り三振に。そして最後は前夜申告敬遠の村上。1ボール2ストライクからこの日最速の154キロ直球で空振り三振に。「ボールも走っていてコントロールも良かった。勝負できて良かった」。ガッツポーズで試合を締めくくり、14セーブ目を挙げた。

 前日は2―2の延長10回からマウンドに上がり、まさかの⅔イニング、3失点で今季初黒星。一塁ベース付近で走者と交錯し、倒れ込むシーンもあった。開幕からの連続無失点は21試合で途切れ、バンテリンには悲鳴がこだました。「きのうみたいな日もあることは知っている。体はなんともなかったし、チームメートや家族、そしてファンのみなさんもメッセージを送ってくれた。みなさんのおかげです」。