今、巷ではどんなクラブが売れているのか、なぜ売れているのか? そんなゴルフ界のトレンドを探るべく、有賀園ゴルフで、売れ筋商品のランキング調査。アイテム別に毎週、レポートをお届けします! 今週は2024年4月のドライバーランキングです。

有賀園ゴルフで2024年4月に売れたドライバーベスト5

 今、売れているドライバーはどのモデルなのか徹底調査。ランキングは有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上本数で、マークダウン商品をのぞいて算出してもらいました。最新のギアトレンドが一目で分かります。

第1位 G430 MAX 10Kドライバー(ピンゴルフジャパン)

G430 MAX 10Kドライバー(ピンゴルフジャパン)
G430 MAX 10Kドライバー(ピンゴルフジャパン)

 8層のカーボンをクラウン部分に採用したカーボンフライラップ・テクノロジーの採用と極薄フェースで軽量化。余剰重量を最適配分したミスに強い低重心設計に加え、ヘッド後方には固定式高比重ウエートを搭載し、深重心化も実現しています。慣性モーメント上下左右1万(10K)超えをかなえ、ミスを恐れず振っていけて理想の高さでブレずに狙えます。長さ:45.75インチ。2024年2月8日発売。メーカー希望小売価格:10万4500円(税込み)

直進安定性を実感して購入される方が目立つ

 指名買いも多いですが、試打をした結果から購入に結びつくケースも目立ちます。

 実際に接客したお客様で、最初はノーマルの「G430 MAX」をご希望でしたが、試打すると右左に球が散らばってしまい、もっと曲がらないヘッドありますよとオススメして打っていただいたところ、球筋が安定しました。

 やはり直進性の高さを実感して買う方が多いですね。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第2位 Qi10ドライバー(テーラーメイド ゴルフ)

Qi10ドライバー(テーラーメイド ゴルフ)
Qi10ドライバー(テーラーメイド ゴルフ)

 オーソドックスな形状ながらも安心感のあるヘッドサイズのモデル。21グラムのバックウエートをヘッド後方に配置し、高弾道と適正なスピン量で飛距離と直進性を両立させています。第3世代となる軽量の60層カーボンツイストフェースと新開発のフレームとの相乗効果で、フェース広範囲でのエネルギー伝達効率を高め、ボール初速アップをかなえています。長さ:45.5インチ。2024年2月2日発売。メーカー希望小売価格:9万5700円(税込み)

Qi10はカスタムシャフトと組み合わせる人が多い

「ツアーAD VF」や「24ベンタスブルー」「ディアマナWB」などのカスタムシャフトを選ぶ方など、しっかり振っていきたい方たちに支持されていた印象です。

 手首を使ってフェースを返す動きのある方は「Qi10 MAX」だとフェースが返りきらずに、右へのプッシュアウトが出やすくなるので、こちらのノーマルタイプを選ぶことが多かったですね。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第3位 Qi10 MAXドライバー(テーラーメイド ゴルフ)

Qi10 MAXドライバー(テーラーメイド ゴルフ)
Qi10 MAXドライバー(テーラーメイド ゴルフ)

 60層カーボンツイストフェース+新開発フレームを採用し、寛容性、直進性、ヘッドサイズ、その全てのMAXレベルを目指して開発。Qi10シリーズの中では最もヘッドサイズが大きく、今までにない重量配分で慣性モーメント(MOI)1万(10K)をカーボンウッドで実現しています。ミスに強く、やさしく真っすぐ飛ばせるドライバーとなっています。長さ:45.25インチ。2024年2月2日発売。メーカー希望小売価格:9万5700円(税込み)

2位とは僅差でしたが球の高さを求める人はこちらを選択

 2位の「Qi10」とは、わずか3本差。純正シャフトを求める方が多く、ノーマルのヘッドだと球が上がりにくいという方が「MAX」を選んでいました。

「ステルスHD」と同じ位置づけにあるように感じていましたが、まったく別物。

「Qi10 MAX」は球のつかまりではなく「直進性能」を追求している印象で、ドローが打ちやすいモデルではないと感じます。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第4位 パラダイム Ai SMOKE MAXドライバー(キャロウェイゴルフ)

パラダイム Ai SMOKE MAXドライバー(キャロウェイゴルフ)
パラダイム Ai SMOKE MAXドライバー(キャロウェイゴルフ)

 世界中から集めた25万ものスイングデータをインプットして誕生したAiスマートフェースを搭載。スピンや打ち出し角などを最適なものへと補正し、大きな飛距離と直進性の高い弾道を、プレーヤーへともたらします。こちらがスタンダードモデルとされており、より効果を発揮する打点範囲をやや大きめに設定。幅広いプレーヤーのニーズに応えます。長さ:45.5インチ。2024年2月2日発売。メーカー希望小売価格:9万6800円(税込み)

第5位 ゼクシオ13ドライバー(ダンロップ)

ゼクシオ13ドライバー(ダンロップ)
ゼクシオ13ドライバー(ダンロップ)

 フェースの外周部の剛性をトゥからヒールにかけて最適化した「BiFLEX FACE」を採用。外周部がエネルギーを受け止め、たわみを増幅して初速アップを実現させています。また、2段式に進化したクラウンの突起部New「ActivWing」が、さらに空力性能を向上させ、ダウンスイングでのヘッド挙動を安定させて、前作よりも飛距離アップをかなえています。2023年12月9日発売。メーカー希望小売価格:9万2400円(税込み)

「固定概念にとらわれないドライバーのロフト選びがオススメ」(小室店長)

 ベスト5入りしたクラブは4位まで先月と同じランキングになりました。ただ数字だけ見ていると、首位のG430 MAX 10Kが非常に伸びています。みなさん、より曲がらないドライバーを求めていると感じました。

 最近はクラブ選びでフィッティングに行かれる方も増えていますが、この前、女性のお客様がフィッティングでドライバーのロフト9度を勧められたと話していて、最初は少し驚きました。しかしデータを基に導き出すと、そういった結果にたどり着くこともあるかもしれないと思うようになりました。

 以前は「ロフト9度=球が上がらない難しいヘッド」というケースも多かったのですが、最近のドライバーは慣性モーメントが大きく、深く低い重心位置を採用したモデルも多くなっています。

 深く低い重心位置のおかげで、インパクトロフトが大きくなり、球を上げやすくなっているのです。打ち出し角の高さやスピン量を比較していった結果、その人にとってのベストチョイスは9度だったというのも頷ける結果です。

 同じモデル同士で比較したときは、10.5度のほうが球は上がりやすいかもしれませんが、打ち出し角が大きすぎて、スピンも多くなりすぎてしまうと、吹き上がる弾道になって、飛距離が今ひとつ伸びなくなります。

 そういった方は9度のほうが適正な弾道が得られて、飛ぶという結果にもなりやすいのです。最近のドライバーは複数のヘッドタイプが用意されていることも多く、同じロフトでも打ち比べてみると、意外な結果が得られることも少なくありません。

 ヘッドスピードが遅いから10.5度、速いから9度と決めつけずに、打ち方に合わせたヘッドタイプとロフトの組み合わせを精査することで、もっと飛距離を伸ばせるかもしれません。

※ランキングは、有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上本数で、マークダウン商品をのぞいて算出してもらいました。表記価格はメーカー純正シャフト装着モデルです。取材協力:有賀園ゴルフNEW杉並店

下山江美