5月16日に開幕する「全米プロゴルフ選手権」。その前哨戦ともいえる「ウェルズファーゴチャンピオンシップ」ではローリー・マキロイが2位に5打差をつけて圧勝しました。使用クラブを調べると、意外なメーカーのクラブを1本だけ使っていたことがわかりました。

ロブウェッジのみ「ボーケイデザイン ウェッジワークス」を使用

 ローリー・マキロイは優勝した「ウェルズファーゴチャンピオンシップ」で驚異的なドライビングディスタンスを記録しました。4日間のティーショットで325ヤードを超えた回数は32回。最終日には10番パー5で367ヤードをマークして、イーグルを奪いました。

 ドライバーは世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーと同じ「Qi10」を使用。昨年11月の「DPワールドツアー チャンピオンシップ」では「Qi10 LS」を使っていましたが、今年1月の試合からスタンダードタイプの「Qi10」にスイッチしています。

「ウェルズファーゴチャンピオンシップ」を圧勝したR・マキロイは「Qi10」で325ヤード超ショットを32回も記録 写真:Getty Images
「ウェルズファーゴチャンピオンシップ」を圧勝したR・マキロイは「Qi10」で325ヤード超ショットを32回も記録 写真:Getty Images

 ドライバーの細かいスペックを確認するとヘッドのロフト表記は9度ですが、調整機能によってロフトを立てることでリアルロフトは8.25度。ライ角は57.5度とかなりフラットな仕様になっています。

 テーラーメイドと契約しているマキロイはフェアウェイウッドも「Qi10」、アイアンも「RORS プロト」、パターも「スパイダー ツアーX」。

 ウェッジも「ミルドグラインド4」を使っていますが、ロフト59度のロブウェッジだけ「ボーケイデザイン ウェッジワークス」を使っています。

 使いはじめたのは「マスターズ」の翌週「RBCヘリテージ」からですが、きっかけは「マスターズ」の優勝争いだったかもしれません。

 今年の「マスターズ」でトップ10(9位タイまで)に入った選手のロブウェッジを調べると優勝したスコッティ・シェフラー、2位のルドビグ・アバーグ、3位のマックス・ホーマ、8位のザンダー・シャウフェレなどトップ10に入った選手のうち5人がロブウェッジを「ボーケイデザイン ウェッジワークス」にしていました。

「マスターズ」では優勝争いに絡むことができず22位タイに終わったマキロイは、初日・2日目はスコッティ・シェフラーと同じ組だったこともありますし、上位で活躍する選手を見て「ボーケイデザイン ウェッジワークス」が気になったのもしれません。

 またボールは今シーズンからテーラーメイドの新「TP5x」を使っていますが、「ウェルズファーゴチャンピオンシップ」からロゴを「RORS」にしたカスタムタイプを使いはじめて、いきなり優勝しました。

 PGAツアー通算26勝目を飾ったマキロイですが、10年間メジャータイトルには縁がありません。「全米プロゴルフ選手権」では2014年以来のメジャー優勝を期待したいです。

2024 ローリー・マキロイの最新セッティング

ドライバー:Qi10(ロフト/8.25度 シャフト/ベンタスブラック6-X)3W:Qi10(ロフト/15度 シャフト/ベンタスブラック8-X)5W:Qi10(ロフト/18度 シャフト/ベンタスブラック9-X)4I:テーラーメイド プロト(シャフト/プロジェクトX 7.0)5I-9I:テーラーメイド RORS プロト(シャフト/プロジェクトX 7.0)PW、AW、SW:ミルドグラインド4(ロフト/46度、50度、54度) LW:ボーケイデザイン ウェッジワークス(ロフト/59度)パター:スパイダー ツアーXボール:TP5x

野中真一