塚本高史「よっしーがちゃんちゃんこを着るまではやりたい」

 5月24日からFODで配信される連続ドラマ『THE3名様Ω』の完成発表会が22日に東京都内で行われ、出演する佐藤隆太、岡田義徳、塚本高史が作品の舞台裏や、19周年を迎えたシリーズへの思いを語った。

『THE 3名様』は石原まこちん氏による同名マンガを原作に、05年から実写ドラマ化。ジャンボ(佐藤)、まっつん(岡田)、ミッキー(塚本)フリーター3人組が深夜のファミレス『ビッグボーイ』を舞台にゆるい会話を繰り広げるシチュエーションコメディー。2010年まで10作が制作されると、22年には12年ぶりの新作『THE3名様 〜リモートだけじゃ無理じゃね?〜』が公開された。

 22日に行われた完成発表会では、新作の一部に続いて05年からの過去作の一部も上映。佐藤・岡田・塚本も観客と一緒に振り返り、「まっつん(岡田)だいぶ丸くなりましたね。若いね」(佐藤)と懐かしい気持ちをのぞかせた。

 すでに第1話から19年が経過しているが、新作は『サザエさん』のように過去作から時間が過ぎていないのかという質問には、佐藤が「あえて年代は公表していないんです。台本の中でも、最初は2、3個年齢についての話があったんですが、全てあえてなくしました。本当に年を取っている方が面白いと思う方はそう見ていただきたいですし、(年を取っているか)皆さんに想像してもらった方が面白いんじゃないかと、お任せいたします」と、年代を設定していない意図を明かした。

 塚本は「40オーバーの3人だからいつまで続けられるか分からないけど、よっしー(岡田)がちゃんちゃんこを着るまではやりたいね」と、シリーズの継続に意欲を見せると、岡田は「もうあんな感じで怒れないもん。あんなキレないもん」と返して観客を笑わせた。

 来年には20周年を迎えるが、塚本は「8月3日に20周年だから、そこで何かやってもいいかな。今日みたいに『おいジャンボ、まっつん』としゃべる感じでもエピソードになるでしょ。舞台で台本覚えとか大変なんです(笑)」と節目のイベントに興味を見せ、佐藤は「ステラボールで舞台を1日3回やりましたね。DVDで見ていたら僕たちが出てきたら『キャー!』って黄色い声援が沸いて、『僕たちにもこんな時代はあったんだ』とドキドキしました」と当時の熱気を振り返り、岡田も「これはもう来年の8月の小屋抑えなきゃいけないですね」と話し、来年の20周年でのイベント開催への期待を膨らませた。

 イベントでは、原作者で新作の脚本も担当した石原氏や、ビッグボーイの店員役の小林大介も途中から登壇し、これまでの裏話も語られた。

「『100パーセントない話だろうけど映像化の話が来てる』と編集から聞かされて、無いもんだと思っていたらある日撮影現場に連れて行かれて、ドッキリ気分でした」(石原氏)、「60分の作品を2日間で撮って、ビッグボーイの中でずっと撮影していて、リフレッシュしようと外に出たら、カップルがめちゃめちゃケンカしてて。警察がかけつけるまでになってて、『うわ、ヤバい』と思ってたら男の人から『3名様ですか? 大好きなですよ』と言われて、テンションのギャップにびっくり」(佐藤)といったエピソードが飛び出し、その度に会場は笑いに包まれた。

「オールナイトイベントもやってみたいですね。俺らは舞台上にいて、寝たい人は寝て(笑)」(岡田)と、19年間本シリーズを演じてきた3人からのさまざまな思いが明かされたイベント。8月30日からの映画の公開も控え、佐藤は「前回12年ぶりに映画で復活した時に、1回限りの復活にしちゃダメだなと思っていました。今こんな形で連ドラと映画という最高の形で続けることができてすごくうれしいです。この夏を超えるくらい盛り上げていきたいと思うので、今日来ていただいた皆さんにも宣伝役となって『もう腹がよじれるくらい面白かった』と伝えてください」とアピールしていた。ENCOUNT編集部