最近、Wi-Fi(無線LAN)の新世代規格「Wi-Fi 7」(IEEE802.11be)に対応したWi-Fiルーターが続々と発売されています。Wi-Fi 7の環境を整えおけば、スマートフォンなど今後続々と増えるであろう対応デバイスを接続した際に、最大通信速度が向上するほか、6GHz帯の安定した通信を利用できるといったメリットを享受できます。

 今回は、2024年5月に登場したWi-Fi 7対応ルーターの新製品をピックアップしました。新規格に対応した家庭用ルーターを探す際の参考にしてください。

●「Wi-Fi 7ルーター」の新モデル|エレコム WRC-BE94XS-B

 1つ目は、エレコムが5月に発売した「WRC-BE94XS-B」です。Wi-Fi 7に対応し、最大5765Mbps(理論値)の通信速度に対応します。実売価格(税込)は約2万5000円からとなっています。

 機能としては、6HGz帯における320MHzの帯域幅や、2.4GHz/5GHz/6GHzの3つの帯域を同時に使う「MLO(Multi-Link Operation)」をサポート。Wi-Fi 7ルーターを初めて導入する際にもそのメリットを活かしつつ選択できる仕様と言えます。

 そのほか、空いているリソースを効率よく利用できる「マルチリソースユニット」や、電波干渉により通信できないチャンネルを除いて通信する「プリアンプル パンクチャリング」といった機能も備えていることも見逃せません。

 INTERNETポート(WAN)は10Gbpsの伝送速度に対応。さらに2.5Gbps対応LANポートも3基搭載しています。

●「Wi-Fi 7ルーター」の新モデル|TP-Link Deco BE65

 2つ目は、ティーピーリンク(TP-Link)ジャパンが5月16日に発売したWi-Fi 7対応メッシュWi-Fiルーター。実売価格(税込)は3万円前後と、同ブランドの上位のWi-Fi 7対応モデルとも組み合わせやすい選択肢と言えるでしょう。円柱状のデザインも特徴的です。

 本製品2台のセットも販売されていますので、使用を想定する建物が広かったり、階層が多かったりする際に、メッシュネットワークを整える際の選択肢として検討しやすいでしょう。

 対応する通信速度(理論値)は、6GHz帯で5760Mbps、5GHz帯で2880Mbps、2.4GHz帯で574Mbps。6GHzについては、320MHz幅の帯域幅もしっかりサポートしています。

 ポート類は、2.5Gbps対応のWAN/LANを4基、USB 3.0ポートを1基搭載しています。ユニット間のバックホール通信には、有線とWi-Fiの同時利用が可能なこともポイントです。

●「Wi-Fi 7ルーター」の新モデル|アイ・オー・データ機器 WN-7T94XR

 3つ目は、アイ・オー・データ機器が5月に発売したプレミアムモデル「WN-7T94XR」です。実売価格(税込)は2万8000円前後から。Wi-Fi 7対応ルーターとしては、すっきりした直方体の本体かつホワイトのカラーが貴重な選択肢です。

 同モデルの仕様としては、6GHz帯で最大5765Mbpsの通信速度(理論値)をサポート。5GHz帯では最大2882Mbps、2.4GHz帯では最大688Mbpsに対応します。

 ポート類は、10Gbps対応や2.5GbpsのLANポートを備えており、パソコンやゲーム機などとの有線LAN接続も可能です。