肌寒い日や疲れたときなどは、湯船にゆっくり浸かって温まりたいものです。   しかし、毎日お風呂をためるのは光熱費が気になるという方も多いでしょう。すでに節約のために2日に1回追いだきをしている方もいれば、衛生面で不安を感じて実行できない方もいるかもしれません。   そこで今回は、毎日お風呂をためる方法と2日に1回追いだきする方法、それぞれのメリット・デメリットを探ってみましょう。

お風呂1回あたりのガス代は?

今回使用した計算式は、以下の通りです。


・ ガス代=上昇温度×水量÷(熱効率×発熱量)×ガス料金(円/立方メートル)
・ 水道代=1リットルあたりの水道代×水量

ここでは次のような条件を設定して計算します。


・上昇温度:25度(15度の水を40度のお湯にする)
・水量:200リットル
・熱効率:80%
・発熱量:1万750キロカロリー
・ガス料金:130.46円/立方メートル(東京ガス一般契約料金B表の基準単位料金)
・1リットルあたりの水道代:0.24円

上記の条件を計算式に当てはめると、以下のようになります。


・ガス代=25度×200リットル÷(80%×1万750キロカロリー)×130.46円=約75.85円
・水道代=0.24円×200リットル=48円

お風呂を1回沸かす際にかかる料金は、約75.85円+48円=約123.85円です。
 

追いだきの場合

追いだきは浴槽内の水をガスで再び温め、指定温度まで上げる方法です。水を追加しないため、水道料金はかからず、ガス料金のみで計算できます。追いだきにかかるガス代は以下の通りです。
 
・ガス代=25度×200リットル÷(80%×1万750キロカロリー)×130.46円=約75.85円
 

衛生面を考慮するとお風呂のお湯は毎日交換が望ましい

衛生面を考慮すると、お風呂のお湯は毎日交換することが推奨されています。たとえ2日目だったとしても雑菌は約1000倍以上増殖し、追いだきの際に汚れた水を取り込むことで、配管の中で雑菌を繁殖させてしまう可能性があります。抵抗力が弱い高齢者や子どもがいる家庭では注意が必要です。
 
また、入浴剤の種類にもよりますが、入浴剤を使用した水の追いだきをすることで、浴槽の劣化が早まるという問題もあります。いずれにせよ、毎日お湯を交換することで、意識せず衛生的な状態を保(たも)てているのです。
 

お風呂のガス代を節約するための方法

お風呂のガス代を節約するためには、さまざまな方法があります。以下にいくつかの提案をご紹介します。
 

・お湯はりタイマーの利用

入浴時間にあわせてお湯をあらかじめ必要な量だけ加熱することで、ガスの無駄を減らすことができます。
 

・浴槽にフタをする

浴槽にフタをしておくことで、お湯の保温効果を高めることができます。再加熱の回数を減らすことは、ガス使用量の節減になります。フタの置き場所に困る場合は、お風呂の保温用に売られているアルミシートの利用もおすすめです。
 

・設定温度を下げる

お風呂の設定温度を下げることで、ガスの使用量を減らすことができます。ただし、温度を下げすぎて体調を崩さないように、快適な温度であることを確認してください。
 

・シャワーの利用

シャワーを使う場合、節水型のシャワーヘッドを利用することで、ガス代を節約できます。また、シャワーの温度を下げて使うことも効果的です。
 

どちらがお得かは状況によって異なる

毎日お風呂をためる方法と、2日に1回追いだきして入る方法では、単純に光熱費を節約したい場合には、2日に1回追いだきするのがおすすめです。
 
ただし、どちらがお得かは、光熱費と衛生面の両方を考慮する必要があるといえるでしょう。
 

出典

東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通) 東京地区等 一般契約料金 B表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー