銀行口座は、給料や年金の振り込み、クレジットカードや光熱費の引き落としなどに使われ、日常生活には欠かせない存在といえるでしょう。なかには、用途に応じて複数の銀行口座を使い分けている人もいるかもしれません。   そこで今回は、銀行口座を使い分けることでどのようなメリットがあるのか、節約に効果は期待できるのかについて解説します。   口座の使い分けを考えている方はもちろん、使い分けのコツをつかんで効率的に貯蓄をしたい方は、ぜひ参考にしてください。

銀行口座の平均所有数

株式会社NTTデータ経営研究所の「金融サービスの利用動向調査」によると、銀行口座を用途に応じて使い分けている人は68.6%とのことです。口座所有数の内訳は、表1の通りです。
 
表1

銀行口座数 割合
1口座 31.5%
2口座 34.8%
3口座 21.6%
4口座 5.7%
5口座 5.1%
6口座以上 1.4%

※株式会社NTTデータ経営研究所「金融サービスの利用動向調査」を基に筆者作成
 
銀行口座を2つ所有している方が最も多い結果となりました。次いで「1口座」「3口座」と続きます。約7割の方が、複数の口座を所有していることが分かりました。
 

複数の口座は何に使われているのか?

次は、複数の銀行口座を使い分けている方が、どの用途に口座を使用しているのかを見てみましょう。同調査における、メイン・サブバンクの利用目的を多い順にそれぞれまとめました。

【メインバンク】

1.クレジットカード引き落とし
2.給与受け取り
3.公共料金支払い
4.各種振り込み
5.定期預金
6.年金受け取り

【サブバンク】

1.定期預金
2.クレジットカード引き落とし
3.各種振り込み
4.入出金のみ
5.給与受け取り
6.公共料金支払い

上記より、メインの口座はクレジットカードの引き落としや給与の受け取りを目的としている方が多い結果となりました。一方サブバンクでは、定期預金として使用している方が多く、ほかにも入出金のみと、お金を預けておくだけの口座としている方もいるようです。
 
このことから、複数の口座を所有する理由は、目的に応じた使い分けと考えられます。
 
給与などの収入と生活費としての支出を出し入れする口座と、貯蓄用の口座を分けることで、気付いたらお金を使ってしまっているなどのリスクを避けられます。さらに、いくら貯蓄できているのかが一目瞭然です。
 

口座を使い分けて効率よく貯蓄するコツ

口座を使い分けるコツは、用途に応じて「使う口座」「貯める口座」「増やす口座」に分けることです。

・メイン口座

給料・年金の振り込みや、家賃・クレジットカードの引き落とし口座として利用
日常的に生活費として「使う口座」

・それ以外の口座

目的に応じた口座として利用
小遣いなど個別の決済としての「使う口座」
定期預金や教育などの「貯める口座」
投資や資産運用などの「増やす口座」

口座の使い分けはお金の動きを可視化でき、家計管理がしやすくなります。無駄遣いを防ぎ、効率的にお金を貯められるでしょう。
 

複数口座の使い分けによって効率よく貯蓄できる

約7割の方が、複数の口座を保有していることが分かりました。メイン口座とそれ以外の口座での用途を変えることで、お金の管理がしやすくなるでしょう。目的に応じた口座の使い分けは、効率よくお金を貯めることにつながります。
 

出典

株式会社NTTデータ経営研究所 金融サービスの利用動向調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー