ジーニー<6562>は14日、2024年3月期連結決算(IFRS)を発表した。売上収益が前期比24.1%増の80.12億円、売上総利益が同19.4%増の61.38億円、営業利益が同37.4%減の15.38億円、税引前利益が同44.0%減の12.77億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同51.2%減の10.31億円となった。



広告プラットフォーム事業の売上収益は前期比9.9%増の43.06億円、セグメント利益は同3.7%増の22.44億円となった。サプライサイドビジネスにおいて、これまで未開拓だった動画領域での業績を拡大した。また、 デマンドサイドビジネスでは、ECサイトやオンラインサービスを中心に事業を展開し、パフォーマンス領域での業績を堅調に伸した。さらに、サイジニアのグループ会社であるデクワスが運営する「KANADE DSP」の事業譲受により、ダイナミック広告分野での業績向上を実現した。



マーケティングSaaS事業の売上収益は同36.8%増の27.04億円、セグメント利益は同151.1%増の2.15億円となった。「GENIEE SFA/CRM」では、ChatGPTを活用して利便性を大幅に向上させる新機能と、AI機能を備えた「AIアシスタントプラン powered by GPT-4」をリリースし、機能強化を図った。さらに、エンタープライズ層の新規顧客獲得に成功し、受注後は追加案件の獲得や他サービスとのクロスセルを通じて、売上創出の機会を広げた。さらに、2022年に完全子会社化したCATが運営する「CATS」及び「アフィリエイトアド」は、課金形態の変更と受託開発案件の増加により業績が堅調に推移している。



海外事業の売上収益は同59.4%増の12.49億円、セグメント利益は同40.6%減の2.01億円となった。2023年2月にZeltoを子会社化し、海外事業の拠点を北米・インドに拡大した同社は、事業基盤強化に向けた PMIを進め、経営課題の一つであった既存契約のミニマムギャランティの解除・緩和を実現した。引き続きCEOチームが主導して事業基盤の安定化を図っている。



2025年3月通期の連結業績予想については、売上収益が前期比27.3%増の102.00億円、売上総利益が同30.3%増の80.00億円、営業利益が同49.4%増の23.00億円、税引前利益が同72.3%増の22.00億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同64.2%増の17.00億円を見込んでいる。