●エヴァン・ファーガソン(ブライトン/イングランド)

 何事においても継続することは難しい。サッカー選手も同様で、仮に開幕ダッシュに成功したとしても、その調子をシーズン終盤までキープするのは至難の業だ。今回は前半戦で圧倒的な成績を残しながらも、後半戦で大失速中の不調な選手をピックアップして紹介する(成績は4月17日現在。前半戦の定義は20チーム制のリーグは19試合消化、18チーム制のリーグは17試合消化時点)

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生年月日:2004年10月19日
リーグ前半戦成績:17試合6得点0アシスト
リーグ後半戦成績:10試合0得点0アシスト

 昨シーズンにブライトンとエヴァン・ファーガソンが与えた衝撃は凄まじかった。ロベルト・デ・ゼルビ監督によって18歳の若さでトップチームの主力として起用され始めたアイルランド代表FWは、プレミアリーグで158分に1ゴールというハイペースで得点を重ねた。

 そして迎えた今シーズンはこの年齢ながらエースとしての活躍が期待され、ニューカッスルとの第4節では自身初のハットトリックを達成。市場価値も6500万ユーロ(約91億円)に高騰するなど、世界で最も期待される若手ストライカーの1人として多くのビッグクラブに注目される存在となった。

 しかし、現在は周りのサポートの少なさに苦しんでいる。今シーズンのブライトンは夏の移籍市場でアレクシス・マクアリスターやモイセス・カイセドら中盤の選手がチームを去っただけでなく、三笘薫やソリー・マーチら2列目の選手も立て続けに離脱。それによりチャンスメイクの質が大きく下がり、なかなかファーガソンの下によいボールが集まらなくなった。その結果、現在プレミアリーグでは出場15試合連続でノーゴールが続いており、最後に得点を決めたのは昨年11月にまで遡る。

 ゴールが決められないのは、大きくメンバーが変わった周りだけが要因ではない。ファーガソン自身も不調に悩まされており、不用意なロストや球離れの悪さも相まって最悪の循環が生まれている。そして現在は足首の怪我で離脱中。この悪い流れのままシーズンを終えるのは何としても避けたいだろう。

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