タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランドの魅力を追いかけるシリーズ。第28回はナックルネックをご紹介。

限られたパターにのみ採用されているナックルネック

写真は、ナックルネックが初めて採用されたパター『BBCナックルヘッド プロトタイプNO.2 JAT』と、その設計図である。

ナックルネックというのは、シャフトと、シャフトのようなパイプ型の(空洞の)パーツを、クランク形状のパーツでつないだネックのこと。このクランク部分が指の節のように見えるため、ナックルネックと呼ばれている。

このネックのメリットは、空洞のパーツを使用することでネック部分の軽量化が実現されることにある。ネックが軽くなったぶん、ヘッドが低重心になるとともに、余剰の重量をヘッドに回すこともできるので、ヘッドの設計自由度が増すというわけだ。

ちなみに、ジャスティン・トーマスが22年の全米プロを制したときに使用していた『ファントムX5 プロトタイプ』にも、このナックルネックが装着されていた。

現段階でこのネックが使用されているモデルは少ないが、今後、どのような形で私たちの前に現れるか、注視していきたい。

BBCナックルヘッド プロトタイプNO.2 JAT

ベリリウムカッパー素材で、ニューポートタイプのヘッドに、ナックルネックが装着されたモデル。ナックルネックは、『GOLO N7 リミテッド』『GORO N5 リミテッド』『コンセプトX CX-01』などの限定パターや、ツアーパターの一部のみに採用されている。

ソールには2個のウェイトが配され、『ビーチ』と呼ばれるスリットが入っている。『JAT』の文字は、『Just a thought』の略で、スコッティ氏が、それまでにない新しいアイデアや形状を盛り込んだパターを作ったときに付けられる。

PHOTO/Takanori Miki
THANKS/スコッティキャメロン ゴルフギャラリージャパン

※週刊ゴルフダイジェスト2024年6月4日号「キャメロンマニア宣言」より

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