◆高校野球春季関東大会山梨県予選▽決勝 山梨学院5―1日大明誠(6日、山日YBS球場)

 決勝戦が行われ、センバツ8強の山梨学院が日大明誠を5―1で下し、2年ぶり8度目の優勝を飾った。3番・河内佑樹外野手(3年)が3回、中越え2点三塁打を放って先制。投手陣は3人で継投し1失点に抑えた。今大会は5試合通じて失策ゼロで好守が光った。春季関東大会(18日開幕・群馬)で、山梨学院は18日に東海大菅生(東京2位)と、26年ぶりの出場となる日大明誠は19日に花咲徳栄(埼玉1位)と対戦する。

 山梨学院が快進撃の日大明誠を最後にねじ伏せた。先発の右腕・板東慶寿(2年)が4回に1失点したが、二番手の右腕・大友陸(2年)が2回2奪三振、三番手で登場した右腕エース・桜田隆誠(3年)が3回1奪三振で、追加点は与えず締めくくった。

 大会通じて無失策で優勝を決めた吉田洸二監督は「打線は50点ぐらいだったが、そのぶん(良かったのは)守備。ノーエラーは素晴らしい。なかなかない。(5番の)針尾(泰地内野手、3年)の好守が光ったかな」と振り返り「谷間の世代と言われた3年生たちが活躍した大会だった」と選手たちの成長を喜んだ。

 攻撃力アップは今年のチームの課題だが、主軸がようやく結果を出し始めた。河内は3回の三塁打だけでなく、7回には右犠飛で追加点ももたらし、計3打点。春からは軽めのバットで素早い素振りを繰り返す連続ティーに注力し「スイングにキレが出てきた」と手ごたえをつかんだ。準々決勝の吉田戦で2ラン本塁打を放った2番・田村颯丈郎外野手(2年)もこの日は7回に左前打で1打点。期待のルーキー菰田(こもだ)陽生内野手(1年)は4番を任され、無安打だったものの、貴重な経験を積んだ。

 関東大会で狙うのは、もちろん優勝だ。吉田監督は「低反発バットになり、どのチームも差がなくなった。接戦になると思う。成長できるいい舞台。夏(甲子園)につながる大会にしたい」。チーム内の競争は、ますます激しくなりそうだ。

(甲斐 毅彦)