村上が小学6年から中学3年まで所属した熊本東リトルシニアの吉本幸夫監督(68)が、心優しき“肥後っ子”のエピソードを交え、祝福のメッセージを贈った。(取材・構成=長井 毅)

 ムネ、史上最年少の200号達成おめでとうございます。100号の時からずっと史上最年少ですね。これからもそういう記録はずっとついて回るでしょうね。昨季も調子が悪いと言っても31本打った。すごいことです。本当は日本に居て、王(貞治)さんの記録(868本塁打)を目指してほしいですが、将来的には大リーグに行くでしょう。今年達成できるものとすればバレンティンの記録(13年のシーズン60本塁打)も、もしかしたらいけるのではと期待しています。それぐらい今年はジャンプしてほしいです。

 ムネが中学を卒業する時に『県外に出たい』という話を聞いた時に、『高校まではお母さんの弁当を食べた方がいいんじゃないの?

という話をしたと思います。九州の強豪校からの誘いもありましたけど、熊本県の人から応援してもらうには熊本県で野球をして、活躍してからプロに行った方がいいんじゃないかなと思ったからです。その時は『県民から応援される選手になってほしい』という話もしました。当時はプロに行けるかどうかなと思っていましたけど、九州学院で育って、ドラフト1位で指名していただいて、まさか3冠王を取る選手になるとは思っていなかったよ。

 今度、時間がある時にグラウンドに来て下さい。後輩たちに言葉を掛けてやってほしい。ムネが言うと重みが違うから。そして、いずれは自分の名前の冠で全国規模の大会をやってほしい。これからも子どもに夢を与える大打者に成長していってください。