サントリー食品インターナショナル(東京都港区)は、容器形状をリニューアルした「サントリー天然水」1リットルペットボトルを5月28日に発売する。家庭向けの中容量サイズから、1人でたくさん飲みたい人向けの「パーソナル大容量」という考え方に発想を転換し、容器を刷新した。

 ミネラルウオーター市場は、健康志向や気候の亜熱帯化、備蓄需要などさまざまな背景から伸長を続けている。サントリー天然水の年間販売数量(2023年)は、対前年比7%増の1億3830万ケースと過去最高を記録。特に1リットルタイプは、同70%増と大幅に拡大している。

 サントリー天然水の1リットルは、家庭向けの中容量サイズとしての位置付けで展開していたが、同社が近年の購買動向を分析したところ、パーソナルサイズの550ミリリットルに似た購買状況が確認できたという。顧客からも、水をたくさん飲みたいときのパーソナルな用途として飲用する人が増加していることが分かった。

 片手で持って直接飲用しやすくしたことに加え、リュックのサイドポケットなどにも入れて持ち運びやすい胴径・形状へと変更した。

 スリムな角型容器への刷新は「物流2024年問題」のトラックドライバー不足も意識している。具体的には、1パレット(荷役台)当たりの積載数がこれまでの50ケースから60ケースとなり、積載効率が向上し、輸送効率としては1割程度向上するとしている。