フェラーリのカルロス・サインツJr.は、F1日本GPの予選でレッドブルがフロントロウを獲得したことで、フェラーリの真の競争力について現実を突きつけられたとしながらも、フェラーリの得意なコースでは勝つチャンスがあると考えている。

 前戦オーストラリアGPでは、ワンツーフィニッシュを果たし好調ムードで鈴鹿に乗り込んできたフェラーリ。フリー走行のロングランでも有望なペースを示し、レッドブルからは警戒の声も聞かれた。

 しかし予選では、ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に0.485秒離されたサインツJr.が4番手、ルクレールは8番手に終わった。

 フェラーリがレッドブルの対抗馬となるには、まだまだ進歩が必要なことが浮き彫りになったが、サインツJr.はそれがサーキット特有の現象だと考えている。

 motorsport.comがこの週末はフェラーリがレッドブルに対してどのような立ち位置にいるのか、現実的な確認になったかと尋ねると、サインツJr.は次のように答えた。

「そうだね。でも、他のサーキットでも勝利を目指して戦うよ」

「モンツァやシンガポール、マイアミでは優勝を争えるかもしれないし、まだ(優勝争いに)加わっているよ。でも、他のサーキットではレッドブルの方がはるかに優れたパッケージなんだ」

「木曜日の記者会見でも言ったように、このようなサーキットに対応できるマシンを開発するまで、レッドブルはコンマ3秒からコンマ5秒の差をつけてくるだろう。だから、今は落ち着いて、このようなサーキットで助けになるような良いパッケージを持ってくるよう努力する時だ」

 サインツJr.は、元々フェラーリが鈴鹿で輝くとは予想していなかったと説明する。鈴鹿の高速コーナーでは、レッドブルRB20が得意とする空力性能が重視されるからだ。

「それが昨日、みんなを少し落ち着かせようとした理由だ。昨年は1秒差だったから、(今年はそれが帳消しにはならないと)わかっていたからね」と彼は説明した。

「昨年から今年にかけて、鈴鹿のような場所では1秒もマシンを改善できなかった。だからトリッキーになりそうだったんだ」

「でも、今年のマシンのフィーリングにはとても満足している。一段階良くなっている。ただ、このようなコースではもう一歩前進する必要がある。とにかく、今日はクリーンでいいラップができた」

 レッドブルが明らかにリードしていることに加え、サインツJr.はマクラーレンにも高速コースでの優位性があると考えている。

「長い高速コーナーでは、レッドブルとマクラーレンがまだ僕たちより一歩リードしているのは明らかだ」

「明らかに僕たちを一歩リードしている。明日は表彰台を目指して戦えるといいね。レースでは、レッドブルはまだ手の届かないところにいると思う。でもマクラーレンには、レースでもう少し近づくことができるだろう」