マクラーレンのランド・ノリスはF1マイアミGPの決勝レースで、キャリア初優勝を達成した。長く待ち望んだこの結果に、ノリスは疑いの視線を向けて来た人々にそれが間違っていることを証明できたと嬉しそうに語った。

 マイアミGP決勝でノリスはレース中盤のセーフティカー出動を上手く活かし、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の前に出た。フェルスタッペンがマシンにダメージを負いペースが上がらなかったこともプラス要素となり、ノリスはそのまま逃げ切ってトップチェッカー……キャリア110戦目にしてF1初勝利を収めた。

 これまで2位と3位表彰台は何度も獲得してきたノリス。勝利だけは手が届いていなかったものの、その日が来ることを外部から疑われたとしても、自らが疑ったことはなかったと彼は言う。

「すごく僅差だった瞬間もあったけど、僕はそれを勝利へとつなげることができていなかった」

 ノリスはそう語る。

「多くの人達が僕のことをレースで勝てるのかどうか疑問に思っていたとしても、僕は心配してなんかいなかった」

「今年、僕はこれまで以上に自分たちチームに必要としていたものがあると自信があったし、僕は忍耐強く耐えていた」

「ただただ自分のすべき仕事をこなして、自分のレースをする。予選をこなして、自分にできるベストな仕事を尽くしてきた。そして、僕の番が来ることも分かっていた」

 ノリスは以前、2021年ロシアGPで雨天となった際に戦略を失敗し、初優勝のチャンスを活かすことができなかった経験がある。

 その事例からノリスが優勝争いのプレッシャーに耐えられるのかという疑いを投げかける向きもあったが、ノリスは「多くの人がくだらないことを言っている」と感じさせるもので、その間違いを証明することができたと語った。

「先週の中国GPで、僕がルイス(ハミルトン/メルセデス)に対してターン1でミスを犯したときですら、そういったことを彼らは擦り続けていた」

「人間、誰でも思ったことを言うことはできるし、僕のことを好きになれということでもない。彼らは僕を支える必要はないんだ」

「でもそういった状況で僕を疑う人達がいると、それが間違いだと証明したくなる」

「彼らは自分たちの言っていることは理解していると思う。それを間違っていると証明したら、それは素晴らしいことだ」

「誰かを非難しているわけじゃない。でも自分の仕事ぶりで自分の力を示すことは良いことだよ」

「それこそバルテリ(ボッタス/ザウバー)が以前言っていたように『関係各位へ……』と言ってやりたかったけど、『アレは彼のモノだし』と思って同じことは言わなかったんだ!」