インディアナポリス・モータースピードウェイで開催されたインディカー・シリーズ第5戦インディアナポリスGP。決勝レースでクリスチャン・ルンガー(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/RLL)は3位で今季初の表彰台を獲得したが、優勝を逃したことから「ガッカリしていることが嬉しい」と語った。

 ルンガーは予選でアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)に次ぐ2番手を獲得。85周のレースをフロントロウからスタートし、パロウがターン1でアウト側にはらんだこともあり首位に浮上した。

 しかし2回目のピットストップで全てが変わった。ルンガーは40周目にピットインを選択。パロウはオーバーカット狙いで翌周にピットに入り、アウトラップではルンガーの前でコースに戻ることに成功した。

 その後もルンガーは全力を尽くしたもののトップ浮上は叶わず。それどころか62周目のピットストップではウィル・パワー(チーム・ペンスキー)にも先行を許した。

 結果、ルンガーはトップに立った序盤のペースを取り戻すことができず3位フィニッシュ。今季初の表彰台獲得とはなったものの、35周をリードしただけに悔しさを感じているという。ただ、そう感じていること自体はポジティブだと明かした。

「ガッカリしていることが嬉しいよ」とルンガーは語った。

「RLLエンジニアリングトラックでは、それがひとつの表現になりつつある。時々、残念に思っていることが嬉しく感じるんだ」

「チームを誇りに思うよ。(第4戦)バーバーでの予選は良かったし、(第3戦)ロングビーチでの戦略を考えると、自分に過度な期待をしていたことが良くなかったのかもしれない」

「バーバーでは、とにかくレースを走りきって良い結果を残そうという純粋な戦略だった。ここでは最低でも表彰台を狙った」

「表彰台には乗れたけど、僕は優勝したかった」

 そしてルンガーはシンプルにこう締めくくった。

「アレックスは今回速かった。彼は去年の5月も8月も速かった。彼はどこに行っても速いんだ」