レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、権力闘争が勃発したことをきっかけに、チーム離脱の可能性が報じられている。メルセデスは、フェルスタッペンを歓迎する意向を公言しているが、同チームのジョージ・ラッセルは、チームメイトとしてフェルスタッペンを迎え入れることに前向きな姿勢を見せる。

 本来2028年までの契約を結んでいるフェルスタッペンがレッドブルを離れるという噂は、今年になって急速に取り沙汰されるようになった。レッドブルのチーム内で権力闘争が勃発したことがその発端だが、メルセデスを離れることになったルイス・ハミルトンの後任として、トト・ウルフ代表がフェルスタッペンに興味を示していると公言したことが、その火に油を注ぐ格好となった。

 レッドブル内の内紛は一旦落ち着きを見せたかに見えたが、5月には天才F1デザイナーのエイドリアン・ニューウェイが離脱することが発表されると、再びフェルスタッペンの今後の動向が注目を集まるようになった。

 そんな中、ラッセルは仮定の話ではあるものの、フェルスタッペンをメルセデスでチームメイトとして迎え入れるのは「大歓迎」だと語った。

「僕は大歓迎だよ」とラッセルは言う。

「知ってのとおり、僕はメルセデスに2022年に入った時にもルイスがいた。彼が伝説的なキャリアを刻み、長年在籍しているチームに加入するのは、大仕事だった」

「僕は自分のことを信じているし、同じマシンでベストな相手と戦って、自分を証明する必要があるんだ。この3年間、ルイスをチームメイトとしてきたけど、彼は素晴らしいチームメイトで、素晴らしいドライバーだよ」

「互いに毎週プッシュしあっているんだ。それがフェアだと思うし、マックスもだからこそ歓迎できる。僕は最高の相手と戦いたいんだ。誰もが自分の力を証明したいと考えているんだから、それが実現してほしいね」

 なおラッセルはレッドブルからニューウェイが離脱する影響について次のように語った。

「彼は僕も尊敬している人物なんだ。このスポーツで達成してきたその全てが、彼をレジェンドたらしめている」

「知ってのとおり、それ(レッドブル離脱)が僕らの状況を一変させるわけじゃない。もちろん、何か秘密があって、彼がメルセデスに来るのならわからないけどね」

「僕は彼が20年間レッドブルに所属して、長期にわたって忠誠を尽くしてきたのは素晴らしいことだったと思う。ルイスだって、メルセデスに12年所属しているんだ」

「時に、人は変化が必要だ。その変化は両方にとってフレッシュなスタートになるし、その次に何が起こるかを見るのは興味深いことだね」