レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、タイトなモナコの市街地コースで縁石やバンプに苦しみ、F1モナコGPの予選を6番手で終えた。

 レッドブルは前戦エミリア・ロマーニャGPではフリー走行での苦戦を見事に覆し、ポールポジションからフェルスタッペンが勝利を飾ったが、モナコではそれを再現できず。レッドブルはフェルスタッペンやチームメイトのセルジオ・ペレスに、フェラーリやマクラーレンといったライバルを打倒できるマシンを用意できなかった。

 ペレスはトラフィックなどに苦しみ18番手でQ1敗退。フェルスタッペンはQ3最初のアタックで暫定3番手につけたものの、2度目のアタックではサンテ・デボーテでウォールに接触しアタックできず。最終的にポールポジションを獲得したシャルル・ルクレール(フェラーリ)からコンマ3秒遅れの6番手に終わった。

 フェルスタッペンは2度目のアタックができていたとしても、バンプに対応できないマシンでポールを狙うことはできなかったと語った。

 motorsport.comがサスペンションの問題について尋ねると、フェルスタッペンは「色々試したけど、マシンは文字通り全く良くならなかった」と答えた。

「(サスペンションが)動かなかったんだ。第2セクターでは縁石に触れることができないから、かなり悪かった。縁石に触れると挙動が乱れて、大幅にラップタイムをロスしてしまう。信じられないほど難しかった」

「あらゆるモノをソフトに変えていったけど、マシンはまるでゴーカートみたいだった。サスペンションなしで走っているような感じで、縁石やバンプ、キャンバーの変化も吸収できなかった」

「最終コーナーでは、ウォールに飛び込みそうになったことが何度もあった。信じられないよ」

 フェルスタッペン曰く、今回モナコでレッドブルが抱えた問題は過去2年間、バンピーなレイアウトのコースで低速域でのハンドリングに苦しんでいた問題と似ているという。

 振り返ってみれば、昨シーズン唯一レッドブルが勝利を逃したシンガポールGPは、その問題が垣間見えるレースだったのだろう。

 しかしレッドブルはこれまで、そうした問題を覆い隠すことができるほど速いマシンを持っていた。だがフェラーリとマクラーレンがその差を縮めてきたため、バンピーなサーキットでレッドブルの弱点が露呈することになったとフェルスタッペンは考えている。

「この問題は2022年から抱えていたものだ」とフェルスタッペンは説明する。

「もちろん、ここ数年はクルマにアドバンテージがあった。だから縁石やバンプがそれほど制限にならないコーナーでゲインできて、それが少し覆い隠されていた」

「でも今はみんなが追い上げてきている。だから当然、弱点を改善できなければそれが露呈してしまうんだ。それが今週末に起きたことだ」