V12エンジンを搭載した往年の名車、ジャガー「XJS」をモデファイしたクルマが2024年4月30日、「スーパーキャット」という名で発表されました。どのようなモデルなのでしょうか。

V12+MTの新型スポーツカー「スーパーキャット」

 V12エンジンを搭載した往年の名車、ジャガー「XJS」をモデファイしたクルマが2024年4月30日、「スーパーキャット」という名で発表されました。手がけるのはイギリスを拠点とする新生TWRです。

 TWRは、ジャガーのレーシング部門ゆかりのエンジニアリング会社。2020年に設立されました。

 創設者ファーガス・ウォーキンショー氏の父親は、かつてジャガーのレーシング部門を担っていた旧TWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)の創設者トム・ウォーキンショー氏です。

 トム氏率いるTWRは、マツダやポルシェと提携した時期もありましたが、関係性が深かったのはやはりジャガーで、ル・マン24時間レースでの優勝をはじめ輝かしい実績を挙げました。ただ2000年代になると経営権を巡る問題が生じ、倒産しました。

 TWRの輝きをもう一度、という思いで息子のファーガスが起ち上げた新生TWR。その第1号車となるのが今回発表されたスーパーキャットです。

 プラットフォームはジャガーが1975年から1996年まで生産していたXJSのものを流用しています。5.3リッターまたは6リッターのV12エンジンにスーパーチャージャーを付けることで、最高出力は600PS以上になるといいます。

 ボディパネルはすべて新設計で、アウトローな雰囲気を醸し出しています。そのデザインを担当したのは、ロサンゼルスを拠点に活動するファッションデザイナーのマグナス・ウォーカー氏と、イギリスのCGアーティストであるキジル・サリーム氏です。

 オリジナルのXJSをリスペクトし、アナログの良さを大切にしたといいます。

 なるべく軽量になるように仕上げ、マニュアルトランスミッションも設定しているのが心憎いところ。

 正式なデビューは今夏を予定しており、それまでにインテリアを含めた詳細が発表されます。予定価格は22万5000ポンド(約4430万円)。限定88台。デリバリーは2024年内に始まる見通しです。