2024年1月より、従来のNISAから制度が変更され「新NISA」としてスタートしました。興味はあるけれど「何から始めればいいのか分からない」なんて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。『イラストと図解で丸わかり! 世界一やさしい新NISAの始め方』(KADOKAWA)は、そのタイトルの通り、新NISAのことを分かりやすく解説しています。老後に向けて今のうちから準備しておきましょう!
※本記事は小林 亮平著の書籍『世界一やさしい新NISAの始め方』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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※写真はイメージです(画像提供:ピクスタ)
50〜60代でよくある投資の失敗例とは
50〜60代の新NISAにおける投資戦略が分かってきたところで、よくある失敗例も知っておきましょう。運用できる期間が若い人に比べて短いという焦りからか、私の元にも50〜60代の方から投資で失敗したという相談をしばしばいただきます。
まずは代表的な失敗例として、自分がよく分かっていないものに投資してしまうことがあります。
投資商品でいうと、たとえば暗号資産やFX、また個別株などですね。
いずれも短期間で高いリターンを得られるかもしれないという話から、中身がよく分からなくても飛びついてしまう人が後を絶ちません。
ただ、これらの商品自体への投資が絶対ダメというわけではなく、本当にその商品の仕組みや注意点を理解しているかが大事です。
「自分がよく分かっていないものには投資しない」とは資産運用における格言ですが、誰かが勧めてきたからという安易な発想で投資しないように気を付けてください。

また、先ほどリスクとリターンの話をしましたが、これらは表裏一体の関係にあります。
つまり、短期間で得られるかもしれないリターン(利益)が大きいほど、すぐに大損してしまう恐れもあります。
「50〜60代で投資を始めたから、早く利益を出して大きく儲けたい」と考える方も多いですが、新NISAにおける投資はあくまで時間をかけてコツコツと続けていくことが大切なのを忘れないでください。
また、50〜60代でまとまった資金を新NISAの投資に回そうという方も、まずは月数千円〜数万円の少額投資からスタートすることをおすすめします。
せっかくだから退職金も使って大きな金額で始めたいと思うかもしれませんが、その後に暴落が起きて狼狽(ろうばい)売り(株価が急落する様子を見て、保有している株式を慌てて売却してしまうこと)してしまったら、目も当てられませんからね。
投資に慣れてきた段階で、少しずつ新NISAの投資額も増やしていけばいいので、慌てず余裕を持って始めていきましょう。

<続きは本書でお楽しみください>