デビュー11年目の石川裕紀人騎手が、オークス(3歳牝・GI・芝2400m)のコガネノソラ(牝3、美浦・菊沢隆徳厩舎)でクラシック初制覇を目指す。

 石川騎手は14年デビューの28歳。これまでJRAで通算288勝。ここ3年はコンスタントに30勝以上を挙げている。重賞は8勝。一昨年にはチャンピオンズCをジュンライトボルトで制し、JRA・GI初制覇を果たした。しかし、クラシックは10回騎乗して20年日本ダービーのブラックホールの7着が最高着順となっている。

 オークスのパートナーはコガネノソラだ。昨夏のデビューから3着、2着、4着と惜敗が続いたが、4戦目の未勝利(東京芝1800m)で初勝利。半年の休養を挟み、1勝クラス(中山芝1800m)で2勝目を挙げた。そして前走のスイートピーSで石川騎手と初コンビ。初のオープン挑戦とあって6番人気の伏兵評価だったが、中団から鮮やかな差し切り。一気に樫の惑星へと浮上した。父ゴールドシップ×母の父ロージズインメイの配合は、同じくビッグレッドファームの生産馬で、21年のオークスを制したユーバーレーベンと同じ。そういった意味でも不気味な存在だ。

 石川騎手のJRA重賞8勝中、実に半分の4勝が単勝20倍以上だから、人気薄でこそ侮れないジョッキー。ここでも穴党を喜ばせて、初のクラシックタイトル獲得となるか。その手綱捌きから目が離せない。