ネパールのコーヒー豆などを販売するBIKAS COFFEE(ビカスコーヒー)は2021年、クラウドファンディングによって、コーヒーの木を植樹する取り組みを開始した。2024年に入り、第1回目に植樹したコーヒーの木から、収穫ができたという。

同社の取り組みで植樹したコーヒーの木の総数は、3年間で約450本だという。現在も、ネットで植樹の希望者を募っている。実店舗におけるコーヒー販売数に応じた植樹も別途行っているという。「実際にコーヒーが届くのは購入から3年後。やっと1回目の植樹分のコーヒーを届けることができた。単なるコーヒーの購入として捉えるのではなく、『コーヒーが育つ』という体験を楽しんでもらえたらと思う」(菅勇輝CEO)と話す。

1本のコーヒーの木からは、約500グラムのコーヒーが収穫できるという。「木の寿命は10〜15年と言われている。来年以降もオーナー権を継続してもらい、毎年コーヒー豆を届けられるようなビジネスモデルにしていきたい」(同)としている。


▲「ビカスの木」

2024年5月からは新たに、キッチンカーでのコーヒーの移動販売も開始したという。「2023年4月から動き出し、制作に1年かかった。今年の夏は、北海道や熊本での販売も予定している」(同)と話す。

「当社のコーヒー豆は、大量生産ではなく空輸のため、決して安い商品ではない。まだまだ価格を下げられないのが現状だ。コーヒーの木の植樹というプロダクトを軸に、顧客と対面する機会を増やし、当社のコンセプトを伝えて販売していきたい」(同)と話している。