【RKB×三井松島レディス】最終日

 この日のようには行かないだろう。

 首位タイ発進の岩井千怜(21)が67で回り、大会新記録の通算12アンダーで逃げ切り勝ち。自身初の大会連覇を果たした。今季早くも2勝目(通算6勝)でメルセデスランキングトップに浮上した岩井千は、双子の姉・明愛とともに30日開幕の全米女子オープン(ペンシルベニア州ランカスターCC)に出場する。

 昨年は予選通過も48位に終わり、2度目の参戦となる今年は上位争いが期待される。

「カギとなるのはドライバーです」と、ツアー関係者がこう言う。

「この日はドライバーが左に曲がり、修正しながらのラウンドとなった。雨の中、それでも67で回り、前年に自身がマークした大会コース記録(11アンダー)を更新するのはさすがです。ただし、それができるのは国内大会ツアーだからとも言えます。全米女子オープンの会場は、フェアウエー(FW)を外して簡単にバーディーが取れるセッティングではない。

例えば、昨年の優勝スコアは通算9アンダー。今年と同じランカスターが舞台となった2015年大会も通算8アンダー。今年もパーセーブに苦しむ厳しい戦いが予想されます。岩井千は今大会のFWキープは42分の27。パーオンは54分の39。それでも3日間で通算12アンダーでしたが、ランカスターは距離が長く、アップダウンがきつい。FWもうねりが強く、グリーンの傾斜も強い。ドライバーを曲げているとスコアになりません」

 岩井千のスタッツを見ると、2勝した昨年のFWキープ率64.1165%は54位も、パーオン率は72.1432%で15位。今季も12日現在、FWキープ率72.6708%は22位も、バーディー数(139)と平均バーディー数(4.0290)はともに1位だ。

 ちなみに、姉の明愛も今季のFWキープ率64.7959は65位。FWを外してもパーオン率74.4048%は3位だが、あくまで国内の数字だ。姉妹揃って「曲げても乗せる」は海外メジャーでは無理だろう。