<2軍練習試合:阪神8−6マツゲン箕島>◇15日◇鳴尾浜

阪神佐藤輝明内野手(25)が15日、今季初めて2軍に降格した。早朝に名古屋から帰阪し、鳴尾浜で全体練習に参加。岡田監督は2軍で出直しか問われると「うん、うん。ファームの選手や」と多くを語らなかった。

前日14日の中日戦(豊橋)。1点リードの8回無死二塁で捕前バントの三塁送球を落球し、逆転負けにつながる痛恨のミスを犯した。一夜明け、大勢のファンに囲まれながら、虎風荘の向かいにある鳴尾浜臨海公園グラウンドへ。三塁に就き、田中2軍内野守備走塁コーチからマンツーマン特守を受けた。約50分間で289本のノックを浴び、エラーは15球。グラブの出し方や逆シングルのさばきなど基本練習を反復した。

佐藤輝は「(1軍首脳陣から)しっかり頑張ってこいと言われたので、頑張ります」と神妙に言った。特守は田中コーチが現役時代に使用していた小さいグラブを使用。素手でしっかり捕る感覚をつかむ目的があり、2人で話し込む場面もあった。過去2度の降格は打撃不振だったが、今回は打率2割9厘ながら今季初の2試合連続マルチ安打中で、意味合いが違う様子。6失策は木浪と並ぶチーム最多で、降格初日から守備に多くの時間を割いた。

和田2軍監督は2軍調整期間について「期限はついてない。それなりの選手なのでね。1日でも早く戻してやれるように」と説明。「こっち来たら若い選手と一緒に汗かいて、どろんこになってやるしかない」と奮起を促した。今後は2軍戦に出場しながら、最短10日での再昇格を目指す。背番号8も「しっかり練習して、試合出て頑張るだけなので」と表情を引き締めた。【村松万里子】

◆佐藤輝の2軍落ち 過去2度でともに打撃不振が理由。矢野監督時代のプロ1年目の21年9月10日、自己ワーストの35打席連続無安打と球団日本人最多の151三振で降格。その後2軍で7試合に出場し、打率3割1分と復調し、同23日に再昇格した。岡田監督1年目の23年6月は月間打率1割7分9厘と苦しみ、25日に降格。その後2軍戦5試合で打率4割5分と打ちまくり、7月5日に1軍に戻った。