A.20代社会人女性です。「働いているのに、まだ実家に住んでいるの?」と周囲の人に言われ、ストレスです。職場は実家から近いのもあって、家を出る理由がありません。手取りはそれほど多くないので、一人暮らしでセキュリティーのしっかりした物件を借りるとなると、正直、経済的にキツイです。実家暮らしとはいえ、生活費は少額ですが親に渡し、家事もできる限りやっています。結婚したらいずれ家を出るのだから、いいのではと思っています。

でも実家を出た友人から見ると私は頼りなく見えるのでしょうし、職場の人たちには「帰ったら、ご飯があっていいね」とも言われます。「世間知らず」と思われているのでしょうか。これからどのような心持ちでこういう人たちに対処すればいいのか、アドバイスをお願いします。(ハンドルネーム:ナズナ)

Q.周囲の雑音は、確固たる信念で弾き飛ばしましょう

ナズナさん、はじめまして、新日本プロレス「100年に一人の逸材」棚橋弘至です。お悩み読ませていただきました。あーーーー! 煩わしいですね。余計なお世話じゃ……と、僕までストレスを感じてしまいました。

「経済的にきつい」という理由と「職場が実家から近い」という条件があるのならば、無理に一人暮らしをする必要はありませんよね。これは、一種のマウント行為だと思います。人は他人と比較して、優越感を得たい生き物なので、「実家暮らし<<<一人暮らし」という考えを持ってしまっているのではないでしょうか。

ナズナさんも、本音の部分では気にしていないかもしれませんが、改めて、僕も言いますね。「気にしなくてよいです」。そして、ついでにこうも言っておきます。「黙らっしゃい!」。「帰ったら、ご飯があっていいね」と言われたら、ニコッとほほ笑んで「そうなんですー!」と、1回言ってみてください。そうしたら、2回目はなくなると思います。ぶっちゃけ、ドンケア(気にしない)で、いきたいところです。

もう一つの視点があります。それは、ご家族からの視点です。ご両親からしたら、大切な娘さんはいずれ結婚して、家を出るという覚悟をされていると思います。だから、今も一緒に生活しているだけで、大変な親孝行になっていると思います。

さらに! 実家で生活する期間に節約できるお金を将来、有効に使えるじゃないですか! 限りあるお金をいかに有効に使うか? 「ウサギとカメ」や「アリとキリギリス」のように、昔話には教訓が秘められていると思います。生涯設計は、なかなか思い通りにはいかないものですが、生き方は自分で決めることができます。

ナズナさん、今回、相談していただき感謝しています。僕自身が「どう生きるか?」を、考え直すきっかけをもらいました。ナズナさんもすでに未来をつかんでいますね。周囲の雑音は、確固たる信念で弾き飛ばしましょう。(プロレスラー 棚橋弘至)