サッカーのユニフォームの定番デザインのストライプ柄。赤黒、白黒、青黒などと並んで人気なのが青白の2色だ。

ここでは、その2色ストライプを使う海外チームの名作ユニフォーム5着をご紹介したい。

“5枠”しかないため、今回ご紹介できなかった他のチームのユニフォームについては、折を見て改めて取り上げてみたい。

ポルト





FCポルト 2003-04 Nike CLホーム ユニフォーム

1986-87シーズン以来2度目のUEFAチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げたシーズンのユニフォーム。国内リーグも優勝して2冠を達成し、クラブやサポーターにとっては正しく“伝説チーム”のユニフォームとなった。

ジョゼ・モウリーニョ監督が率いるチームはグループステージを2位で突破し、決勝トーナメントではマンチェスター・ユナイテッド、リヨン、デポルティーボを撃破。最後はモナコに勝利してビッグイヤーを獲得した。

CL用ユニフォームの胸スポンサーは国内リーグ用の「Portugal Telecom」とは異なり、ポルトガル最大手タイルメーカー「Revigrés」。1983年から2003年まで国内外用ユニフォームの胸スポンサーを務め、ポルトのユニではお馴染みのロゴマークだった。

シェフィールド・ウェンズデイ





シェフィールド・ウェンズデイ 2000-01 Puma ホーム ユニフォーム

創設年は1867年で、フットボールの母国イングランドでもかなり古い歴史を持つクラブ。「ウェンズデイ」と曜日を使ったチーム名がユニークだが、これは水曜日が創設メンバーの仕事の“半休日”だったことに由来する。

90年代はプレミアリーグで戦っていたが、2部に降格した1999-2000シーズンを最後に未だプレミア復帰は叶っていない。

そんなチームで人気の高いユニフォームの一つは、2部を戦った2000-01〜2002-03シーズンまでの胸ロゴ「Chupa Chups(チュッパチャプス)」時代だろう。その最初のユニフォームとなった2000-01モデルは、鉄鋼の街の男くさいチームと「棒付きキャンディ」の意外な組み合わせが衝撃を与えた。

レアル・ソシエダ





レアル・ソシエダ 2000-02 Astore ホーム ユニフォーム

5月29日(水)に国立競技場で東京ヴェルディと親善試合を行うレアル・ソシエダ。来日メンバーのリストにはもちろん久保建英の名前もある。

クラブと同じバスク地方のスポーツブランド「Astore」時代のユニフォームには傑作が多い。2000-01と2001-02の2シーズンで使用したユニフォームは、伝統のストライプを継承しつつ細めのピンストライプを並行して走らせる凝ったデザインで、ブルーのストライプ部分にはチーム名の透かしプリントをあしらう。

胸スポンサーは1994年から2003年までクラブのパートナーだった自動車関連商品メーカーの「Krafft」。独特のフォントデザインが格好よいと人気だった。

ヘルタ・ベルリン



ヘルタ・ベルリン 2014-15 Nike ホーム ユニフォーム
過去には細貝萌(ザスパ群馬)、原口元気(シュトゥットガルト)も在籍していたヘルタ・ベルリン。最近は伝統の青白ストライプを少し崩したデザインも増えてきたが、2010年代中盤まではベーシックなストライプが多かった。
このユニフォームを着た2014-15シーズンはブンデスリーガ1部を15位で終了。昇格・降格プレーオフ圏の16位を辛うじて回避という苦しいシーズンを過ごしている。
胸スポンサーはドイツ最大の鉄道会社の「DB(ドイチェ・バーン)」。2006-07シーズンからパートナーシップを開始し、この2014-15モデルが契約最終年となった。

アルゼンチン代表



アルゼンチン代表 2022 adidas ホーム ユニフォーム
正確には水色(空色)だが、青白ストライプのユニフォームといえばアルゼンチン代表は外せない。鉄板のストライプデザインはサッカー界全体を象徴する存在といっても過言ではない。
このユニフォームを着て臨んだ2022年のカタール・ワールドカップでは決勝でフランスを下し、通算3度目のW杯優勝を成し遂げている。あのディエゴ・マラドーナを擁した1986年大会以来の快挙だった。

2018年、2019年、2020年と3年連続で発表したホームユニフォームのデザインは、ピクセル柄やカモフラ柄など、どれもがファンの心を今ひとつ掴みきれないものばかり。
だが2022W杯モデルは久しぶりにシンプルなストライプ柄を採用し、ファンが待ち望んでいたアルゼンチンらしいデザインのユニフォームを身にまとってのW杯優勝だった。