北日本・東日本と沖縄・奄美で “最も気温の高い4月” に

気象庁は4月の天候まとめを発表しました。
北日本・東日本と沖縄・奄美では4月としては統計を取り始めた1946年以降で最も高い気温を更新しました。

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日本付近は暖かい空気に覆われやすく、低気圧や前線に向かって暖かい空気が流れ込む日もあったため、月平均気温は全国的にかなり高くなりました。

4月の平均気温平年差は、北日本で+3.2℃、東日本で+2.7℃、沖縄・奄美で+2.6℃と、各地域で1946年の統計開始以降、4月として1位の高温となっています。

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また、下旬には多くの地点で、4月として日最高気温の高い方からの歴代1位の記録を更新しました。

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全国的に天気は数日の周期で変化し、東日本太平洋側と西日本、沖縄・奄美では低気圧や前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなりました。沖縄・奄美では15日頃を中心に4月として記録的な大雨となった所がありました。

過去145年間で “史上 最も暖かい” 4月となった地点も

西日本は平年差+2.4℃で観測史上3番目に高い記録で、中国地方でみると、平年差+2.4℃となり、観測史上2番目に高い記録となりました。(1946年以降)

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広島県内でみると、広島市中区では4月の月間平均気温は17.5℃となりました。これは、平年よりも+2.7℃高くなり、観測記録が残っている1879年以降の過去145年間で最も気温の高い記録となっています。

そのほかの地点では
 福山 16.3℃(平年差+2.6℃)
  → 観測史上2位(1942年以降)
 呉  16.5℃(平年差+2.1℃)
  → 観測史上3位(1895年以降)
 庄原 14.8℃(平年差+3.4℃)
  → 観測史上1位(1976年以降)
 高野 12.7℃(平年差+3.4℃)
  → 観測史上1位(1979年以降)

この記録的な暖かさは、日本付近で地上の気温を大きく左右する上空下層の気温が、4月は平年に比べてかなり高い状態が続いたのが影響しています。

4月19日に加計で30.1℃の真夏日となったのをはじめ、晴れた日には季節先取りの暑さとなったことに加えて、朝の冷え込みが弱かったことで最低気温が記録的に高くなりました。広島市中区の4月の最低気温平均は平年よりも+3.6℃も高くなっていて、これが全体の平均気温を大きく押し上げたとみられます。

広島市中区では4月に降水が観測されたのは合計18日もあり、月間の3分の2もありました。

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県内各地で月間の降水量は広い地域で平年の1.5倍以上に達しています。
広島市中区182.5ミリ(平年比129%)
呉    182.5ミリ(平年比145%)
福山   150.5ミリ(平年比164%)
庄原   186.0ミリ(平年比174ミリ)