台湾メディアの中時新聞網は13日、中国の新エネルギー車(新エネ車)について、2024年1〜4月のブラジルでの新車販売台数が前年同期の8倍になったとする記事を掲載した。

新エネ車とは、中国における電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の総称。

記事はまず、「中国の大手新エネ車メーカーは近年、販売先の市場が地政学の影響を受けるのを避けるため、市場を分散する戦略を取り、特に第三世界などの発展途上国で目覚ましい成果を上げている」と指摘した。

そして、Nikkei Asiaの報道を引用し、ブラジルの全国自動車販売業者連盟によると、同国の4月の新車販売台数(乗用車と小型商用車)は前年同月比37%増の計20万8000台だったこと、フィアット、フォルクスワーゲン、ゼネラルモーターズのトップ3が全体の50%を占めたこと、比亜迪(BYD)、奇瑞汽車(Chery)、長城汽車(Great Wall)の中国勢のシェアは計7%だったことに触れ、「中国勢のシェアはわずか7%だが、23年の3%未満と比べると、その伸びは異常なほどだ。中国の自動車メーカーは1〜4月にブラジルで新車4万8000台を販売したが、これは前年同期の8倍に相当する」と伝えた。

さらに、「中国の自動車メーカーは、EVやPHVの製造における専門知識を活用してブラジル市場に参入している」とするNikkei Asiaの報道を引用した上で、「現地では新エネ車に対する需要が巨大で、これが中国の自動車メーカーの強みとなっている。ブラジルの新エネ車市場は特に急成長している」とも伝えた。

Nikkei Asiaの報道によると、ブラジルの23年のEV、PHV、ハイブリッド車(HV)の販売台数は前年比91%増の計約9万4000台と過去最多を記録し、販売台数トップ5のうち三つがBYD、奇瑞、長城の車だった。(翻訳・編集/柳川)