Anton Bridge

[東京 13日 ロイター] - ソフトバンクグループ(SBG)は、1836億ドルに上る投資先企業群を生かして人工知能(AI)を採用する企業のエコシステム(生態系)構築が可能なため、AI関連企業に投資する小規模な競合投資会社より優位にあると、SBG傘下ビジョン・ファンドのナブニート・ゴビル最高財務責任者(CFO)が13日、語った。

ゴビル氏はロイターのインタビューで、SBGの投資プラットフォームは規模が大きいため、投資先企業に生成AIや大規模言語モデル(LLM)の活用方法を確かめる機会を与えられると指摘。

「投資先企業が477社あるためシナジー効果を出せる。規模が小さいプラットフォームではそれはできない」とした。

同氏によると、ビジョン・ファンドはこれまでのところ、特定企業についてAIエコシステムに組み入れる前提で投資判断は行っていない。一方で、投資先企業同士を顧客やサプライヤーとしてマッチングしたり、日本をはじめ新市場に進出させたりすることで得られる収入の算定は行っているという。

投資先477社のうち50社は日本に進出しており、これは単独では不可能だったとゴビル氏は語った。

SBGとビジョン・ファンドは過去2年、年間計約40億ドルを投資。同ファンドはそれ以前、年間200億ドル程度投資したこともあった

ゴビル氏は、新興テクノロジー企業に投資する他のファンドに比べると、年間40億ドルはなお大きいと述べた。