Allison Lampert David Shepardson

[23日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングのブライアン・ウエスト最高財務責任者(CFO)は23日、通期のキャッシュフローがマイナスになるとの見通しを示した。3月時点ではプラスを想定していたが、航空機納入に遅れが出ているため、見通しが悪化した。

1月のアラスカ航空機事故を受け、主力小型機「737MAX」の生産や納入が落ち込んだ状態が続いている。

さらにウエスト氏は、ここ数週間で中国の規制当局がコクピットのボイスレコーダー用電池の点検を行っている影響で、同国向け納入に遅れが生じているとのロイターの報道を認めた。

ウエスト氏は、第2・四半期の商用機納入ペースは前期比で上向かないと述べ、サプライチェーン(供給網)や生産を巡る問題で顧客に「不満や失望」を与えていると率直に説明した。

ボーイングが進めている元子会社の航空機部品大手スピリット・エアロシステムズ買収に向けた協議については、第2・四半期中に合意する可能性はあるが、交渉範囲は膨大で内容も複雑なので急ぐべきでないと付け加えた。