[15日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は15日、現在の金融政策がどの程度引き締め的かは分からないとした上で、連邦準備理事会(FRB)が物価情勢を見極める中、金利を当面は現行水準に維持しなくてはならない可能性があるとの考えを示した。

カシュカリ氏は「最大の不確実性は、金融政策が経済にどの程度の下押し圧力をかけているのかということだが、現時点では分からない」と言及。このことは、基調インフレがどこに向かっているのか判明するまで「もう少し長く」金利を現行水準に維持しなくてはならない可能性があることを示していると述べた。

その上で、経済と住宅市場には予想以上に回復力があり、FRBが政策金利を5.25─5.50%に引き上げたにもかかわらず、消費支出は予想以上に伸びていると指摘した。

この日発表の4月の消費者物価指数(CPI)には言及しなかった。

労働省発表の4月のCPI上昇率は前年同月比3.4%と、3月の3.5%から鈍化。インフレ率が第2・四半期初に再び低下傾向に転じたことが示唆され、市場では9月の利下げ期待が高まった。