[ロンドン 23日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた5月のユーロ圏HCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は、好不況の分かれ目である50を3カ月連続で上回り1年ぶりの高水準となった。サービス部門が引き続き好調だったほか、製造業も回復の兆しを見せた。

総合PMIは52.3。4月の51.7から予想(52.0)以上に上昇した。

ハンブルク商業銀行(HCOB)のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「総合PMIは3カ月連続で50を上回り、ユーロ圏経済が力強さを増していることを示した」と述べた。

全体的な価格圧力が緩和した。産出価格指数は53.7から52.5に低下し、昨年11月以来の低水準となった。欧州中央銀行(ECB)の利下げを後押しする可能性がある。

サービスPMIは53.3。11カ月ぶりの高水準だった前月と同じだった。市場は53.5に上昇すると予想していた。

需要が拡大し、新規事業指数は52.8から53.6に上昇。1年余りぶりの高水準となった。

製造業PMIは引き続き50を下回ったが45.7から47.4に上昇し15カ月ぶりの高水準。市場予想(46.2)を大きく上回った。生産の見通しに関する指数は59.1から60.1に上昇し、2022年2月以来の高水準となった。