Jake Spring

[サンパウロ 1日 ロイター] - パナマ運河の水位が低下して船舶の航行が制限され、世界貿易が混乱した問題で、国際研究グループは1日、気候変動ではなくエルニーニョ現象により昨年の降雨量が減少したことが原因と発表した。

研究を公表した「ワールド・ウェザー・アトリビューション」(WWA)は、運河よりも住民への水の供給を優先させたことも一因と指摘した。

2023年のパナマの降水量は過去3番目の低水準だった。WWAの研究者はエルニーニョが終わり例年通りに雨季が到来すれば、今年中に通常の運航が再開されるとの見方を示した。

スミソニアン熱帯研究所の研究員で報告書の共著者であるスティーブン・パトン氏は「運河は年末までに完全に水位を回復し、その数か月前には船舶の航行も通常に戻ると予想している」と述べた。

WWAの研究によると、パナマの昨年の降雨量が平年を26%下回った主な要因は、気候変動ではなくエルニーニョだった結論付けた。