[ワシントン 9日 ロイター] - 米国務省は、ジュン・パク北朝鮮担当高官が9日、中国の劉暁明・朝鮮半島問題特別代表と東京で北朝鮮について協議し、中国による脱北者の強制送還について懸念を表明したと発表した。

パク氏は、北朝鮮の「近隣諸国に対する挑発的で無責任な発言」を指摘し、ロシアとの軍事協力の深化に対する懸念を表明。さらに、対北朝鮮制裁を監視する専門家パネルの任期延長に対するロシアの拒否権行使が国連安保理の決議履行の取り組みを妨げると述べた。

また「亡命希望者を含む北朝鮮国民の強制送還に関する米国の継続的な懸念を表明し、中国政府に対しノン・ルフールマン原則を順守するよう求めた」とした。

国連規範のノン・ルフールマン原則は「拷問や残虐・非人道的・品位を傷つける取り扱い、刑罰その他取り返しのつかない危害を受ける国には誰も送還されるべきではない」ことを保証している。