出雲空港(出雲市斐川町沖洲)とベトナムを結ぶチャーター便が25日到着し、ハノイ市などから165人が訪れた。記念式典では関係者が2012年度以来のチャーター便運航を祝い、定期便の就航を願った。

 ベトナム航空が25日と29日に各1往復便を運航する。島根県が昨年12月にベトナム航空と、代理店エムエスツーリスト(東京都)と結んだ連携協定の一環で実現した。

 記念式典で、丸山達也知事は「交流を深め、連続チャーターや定期便につなげる第一歩にしたい」と意欲を示し、ベトナム航空日本支社のゴー・シー・アイン総支配人は「機材確保など最大限の協力を約束する」と述べた。

 ハノイ市のノイバイ国際空港を出発したエアバスA321(170席)が午前10時15分ごろに到着し、空港消防隊が放水アーチで祝った。到着ロビーでは県職員らがベトナム国旗を手に利用客を出迎えた。

 ベトナムからの利用客は2グループに分かれ、松江城や出雲大社、広島県などを周遊する。妻と姉とともに訪れたハノイ市の操縦士ダオ・アン・ドクさん(40)は「島根は自然が豊かな印象。歴史や人の生活に触れたい」と話した。

 出雲空港からは同日、丸山知事ら156人がベトナムに向かった。初めてベトナムに行く出雲市大津町の会社役員神谷克己さん(70)は「異文化に触れるのが楽しみ。出雲から直接行けるのは便利だ」と話した。日本人向けのツアー商品は一畑トラベルサービスが造成した。