◇パ・リーグ 日本ハム1−2ソフトバンク(2024年5月7日 みずほペイペイ)

 日本ハム・野村佑希内野手(23)が7日、ソフトバンクとの首位攻防第2ラウンドに「5番・左翼」で出場し、初回に右前へ先制適時打をマークした。今季初打点を挙げ、3回にも左前打を放ち、1軍再昇格から2試合連続マルチ安打。チームは延長12回の末にサヨナラ負けで2連敗を喫したが、2軍からはい上がってきた6年目の逆襲が光っている。

 簡単に2死となったが、チャンスで回ってくる打順だ。初回だ。2試合連続で5番に起用された野村に絶好機が回ってきた。3番・郡司が三ゴロ失策で出塁し、4番・マルティネスが四球でつないだ。「2死からのチャンスだったので、思い切って行きました」と2死一、二塁から有原の直球を右前へ運んだ。

 首位ソフトバンクとの直接対決第2ラウンド。延長12回の末に、チームはサヨナラ負けを喫したが、先制点をもたらしたのは、前日に1軍に再昇格したばかりの男だった。「結果を出すためにやっている。それができなかったからファームに落ちたと思うので、しっかりとポジションをつかみたい」。開幕から結果が残らなかった打撃だが、前日の3安打固め打ちに続き、この日は今季初打点。3回の左前打を含め、これで2試合連続マルチ安打となった。

 4月12日に2軍降格を味わってから、イースタン・リーグでは打率・391を残し、打ちまくった。「ちょっとしたズレもあった」と小さくまとまっていたスイングを見直した。「もう一つ打球が上がってほしいところはあるけれど、いい状態できていると思います」と、あとは昨季13本塁打をマークした豪快な放物線が飛び出せば完全復活だ。

 首位ソフトバンクとは4・5ゲーム差。このまま、北海道へ戻るわけにはいかない。「いいところで打てるように頑張ります」。1軍での活躍を誓う野村の言葉には力がこもった。