◇ナ・リーグ ドジャース8―2マーリンズ(2024年5月7日 ロサンゼルス)

 ドジャースの山本由伸投手(25)が7日(日本時間8日)、本拠でのマーリンズ戦に先発。初回、6回にソロを被弾して自己ワーストの1試合2被弾も、メジャー自己最長の8回を投げ、5安打2失点、5奪三振でメジャー初のハイクオリティー・スタート(HQS、7回以上、2失点以下)と立ち直り、打線の援護も受けて自身3連勝&本拠初勝利となる4勝目を挙げた。チームは今季最長タイの6連勝を飾り、貯金は今季最多を更新する12とした。

 山本は16イニングぶりの失点となった初回の先頭打者弾に続き、6回にメジャー自己ワーストとなる1試合2本目の本塁打を許した。メジャーでは初のスプリットの被弾となった。

 それでもメジャー最長イニングとなった7回を3者凡退に抑えると、8回も続投。1死後に安打を許したが、最後はデラクルスを空振り三振に仕留めた。ベンチに戻るとデーブ・ロバーツ監督と抱き合い、好投をねぎらわれた。その後は大谷翔平とも笑顔で見つめ合った。ストライク率は75.2%と制球力の良さを見せ、メジャー初のHQSでQSは4試合連続となった。

 この日は強打を誇るウィル・スミスとバッテリーを組んだ。捕手別では過去3試合で防御率0.00だったオースティン・バーンズに対し、スミスとは過去4試合で防御率5.82と結果が出ていなかったが、正捕手のスミスと組んだ試合で結果を残したことは今後に向けても明るい材料となった。

 今日の投球で何がよかったかを問われると「ストライク先行で、相手も積極的にきていたのでうまく打ち取れたのがよかったと思います」と分析。自己最長の8回を投げた意味を問われると「少ない球数で長く投げられるのが一番理想的だと思っている。そういったピッチングがチームの勝利以上に利益をもたらせるのはうれしい。テンポよく投げられたので、長いイニングを投げられたのはよかった。そういう投球を続けていけるようにしたい」とコメント。自己ワーストの1試合2被弾にも「ホームランは2本打たれてしまいましたけど、いいボールも多かった。ストライク先行していけたのでよかったと思います」と話した。

 本拠初勝利には「凄くうれしく思います。長いイニングを投げられたのが一番良かった」と笑顔。メジャー初完投については「8回上がる時にそろそろ最後かなという感じだったので最後は出し切りました」と振り返った。