◇阪神大学野球春季リーグ第5節2回戦 大阪産業大5―4甲南大(2024年5月9日 南港中央野球場)

 大阪産業大が今季リーグ戦を連勝締めで勝利ポイントを19とし、2位でフィニッシュした。

 3―4で迎えた8回、先頭の7番・吉矢泰誠(3年=報徳学園)が中越え二塁打で出塁すると続く8番・西本悠馬主将(4年=立正大淞南)の死球で一、二塁とした。続く打者は併殺打に倒れ2死三塁となったが、1番・米田光希(3年=中部商)が左翼手の頭を越す二塁打を放ち、追いついた。

 ここで打席に立ったのは代打・秋山誠(4年=飛龍)だった。フルカウントからの7球目を中前に弾き返し、勝ち越した。

 「センター返しを意識して打席に入りました。(今季初打席だった)大阪電通大戦(4月20日)は緊張からめっちゃ振ってしまって三振していたので、とりあえずコンパクトに振ろうと思っていました」

 3年生までは投手登録でリーグ戦登板機会もあった。しかし、「大学生活の最後は打者でやりたかった」と、昨秋のリーグ戦後、宮崎正志監督に野手転向を直訴したのだった。元々、高校までは投手兼外野手。プレーはこの春限りの決意で臨んでいただけに悔いを残したくなかった。

 「15年間の野球生活は苦しいこともありましたが、楽しく過ごすことができました。(最後に結果も残せて)最高です」

 卒業後の進路は今後の就職活動次第だが「社会人でも草野球はやりたいですね」と、笑顔で野球生活にピリオドを打つ。