陸上の第103回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が9日、東京都新宿区の国立競技場で開幕。女子1部・1万メートル決勝では、今年4月に22年10月以来のレース復帰を果たした不破聖衣来(拓大)は33分40秒20で9位だった。優勝は2位以下を周回遅れにする圧倒的な走りを見せ、自身の持つ大会記録を更新したサラ・ワンジル(大東大)。タイムは32分02秒87だった。なお、国立競技場での関東インカレ開催は2年ぶりとなる。

 序盤は、ワンジルが一人飛び出しレースを引っ張る中、不破は集団中盤で様子をうかがう。14分経過するあたりで第2集団の先頭に。しかし、26分過ぎに第2集団から嶋田がペースアップし、集団は縦長になり、不破は集団後方に下がる形となったが、最後はフィニッシュラインを余裕を持って通り過ぎる様子も見せた。スタートから独り旅だったワンジルが圧勝のゴール。2位は高橋葵(城西大)、3位は長島奈南(城西国際大)。

 不破は1万メートルで30分45秒21の日本歴代3位の記録を持ち、1年次(2021年)の全日本大学女子駅伝では5区で区間新記録をマーク。だが、翌2022年は故障に苦しみ、オレゴン世界選手権の標準記録を突破したものの、出場を断念。同年10月の全日本大学女子駅伝は昨年と同じ5区で3人抜きの区間賞を獲得したが、2023年度大会は欠場した。

 また、今年4月7日に行われた国士舘大学記録会の5000mで22年10月以来となるレース復帰を果たしていた。

 今回の大会結果は以下の通り。

1着 サラ・ワンジル(大東大) 32分02秒87

2着 高橋葵(城西大) 33分29秒22

3着 長島奈南(城西国際大) 33分30秒28

4着 高橋朱穂(亜細亜大) 33分31秒55

5着 白木ひなの(城西大) 33分34秒01

6着 金子陽向(城西大) 33分34秒79

7着 四元桃奈(大東大) 33分35秒79

8着 嶋田桃子(日体大) 33分38秒86

9着 不破聖衣来(拓大) 33分40秒20

10着 中才茉子(東洋大) 33分45秒05