卓球の世界ツアー・サウジスマッシュ(ジッダ)女子シングルス2回戦で、世界ランキング2位の王曼昱(中国)がマニカ・バトラ(インド)に1―3で敗れ、物議を醸している。

 日本人選手に高い勝率を誇る王曼昱は、パリ五輪女子シングルス代表の有力候補と見られていた。しかし、難敵のインド選手にまさかの敗戦。中国卓球協会はパリ五輪選考ルールで「外国人選手に敗れたら大会の優勝ボーナスと同じポイントを減点」を付け加えており、この敗戦で五輪ポイント3000点減点となる。中国メディア「北青体育」は「王曼昱はパリ五輪シングルス出場の可能性は非常に低くなった。重要な局面で外国人選手に敗れたことは極めて致命的だ」と伝えた。

 すでに、世界ランク1位の孫穎莎はシングルス代表に確定的で残る一枠を王曼昱と東京五輪金メダルの陳夢が争っている。中国メディア「新浪体育」によると、大会前には王曼昱が陳夢を約1500ポイント上回っていたが、インド選手に敗れたことで逆転。陳夢がこのまま外国人選手に無敗であれば、陳がポイントランク2位となる。

「陳夢の次の相手は平野美宇。平野に勝てばパリ五輪シングルスに出場する可能性は高くなる」と、陳夢対平野戦に注目した。

 平野との一戦が、中国代表の運命を左右しそうだ。