中日が26日のヤクルト戦(バンテリン)に5―0で快勝。2カード連続勝ち越しで4位に浮上した。

 ヒーローは7試合ぶりのスタメン出場となった石川昂だ。2点を先制した初回には中堅フェンス直撃の二塁打でチャンスを広げ、4回には左翼フェンス直撃の適時二塁打を放つなど3安打1打点の大活躍。お立ち台で「交流戦優勝できるように、しっかり自分が貢献できるように頑張りたいと思います」と語ると竜党から大歓声が送られた。

 立浪監督も「2年間ずっと見てますけど、今日が内容的にも一番良かったと思います」と絶賛。昨季チーム最多の85試合で4番を任された大砲候補の活躍にドームは沸き立ったが、一方で球団内から噴出したのが「今日は他の球場ならホームランが5本出ている」という声だ。

 この日は石川昂が2本、ビシエドと福永が1本ずつ高さ4・8メートルの外野フェンスを直撃する二塁打を放った。さらに石川昂の5打席目の大飛球は本塁から122メートルある中堅フェンス手前でキャッチされた。「フェンス直撃の打球はよそ(の球場)なら全部ホームランかもしれない。最後の(石川)昂弥の中飛も120メートル以上飛んでいるから神宮や横浜なら入っている」「やっぱり広すぎるよね」などと球団関係者の間から嘆き節が飛び出せば、SNS上でも「ホームランテラスあったら昂弥今日3発ホームランだったかもな」「ホームランテラスはよ!」「外野フェンス2メートルくらいにしたらホームラン増えるのにー」という中日ファンのコメントが見られた。

 石川昂の1試合3発となればバンテリンドームはさらに盛り上がっていたはず。くしくもこの日(5月26日)は1947年、甲子園に日本初のラッキーゾーンが設置された日でもあった。バンテリンドームの高いフェンスと広いグラウンドに竜ナインのアーチが阻まれる事態が今後も続けば、これまで何度も出ていた「ラッキーゾーン待望論」がまたぞろ再燃することになりそうだ。