3歳馬の頂点に立ったダノンデサイル
3歳馬の頂点に立ったダノンデサイル

日本ダービー2024

[GⅠ日本ダービー=2024年5月26日(日曜)3歳、東京競馬場・芝2400メートル]

 渡辺 先週のオークスが2分24秒0。今回はそれより0秒3遅い決着…。皐月賞が超高速のレコードだっただけに、やや拍子抜けだったな。

 柏木 メイショウタバルの取り消しによって逃げ馬不在。こういうケースの時って意外とペースが速くなったりするんですけど、そのまんまの超スローでしたね。

 渡辺 前後6ハロンが1分14秒8→1分09秒5だもんな(苦笑い)。

 柏木 光ったのはベテラン勢の手綱でした。気合をつけてゲートから出して行ったのはダノンデサイルの横山典にシュガークンの武豊、それからエコロヴァルツの岩田パパ…。その後ろにはジャスティンミラノ=戸崎圭に、シックスペンス=川田。イキのいい若手がもっと主張するかと思ったけど案外、おとなしかったかな。

 渡辺 中でも目を見張ったのは最年長のダービージョッキーとなった横山典だ。好位のポジション取りはもちろん、4角では外に出さず迷わず内に突っ込んで一気に抜け出した。ベテランらしい〝読み〟と〝賭け〟だったと思う。

 柏木 抜け出してから最後まで脚色が鈍らなかったのもすごかったですね。2着に2馬身差は完勝ですから。立派なものですし、今後も楽しみです。

 渡辺 2着のジャスティンミラノも完璧だった。

 柏木 落ち度はないと思いますね。能力は出し切りました。

 渡辺 うん。ただ、それにしては2馬身差というのは負け過ぎな印象も。距離なのか、コンディションなのか、その理由がまだハッキリ見えないが…。対して3着シンエンペラーは位置取りの差。中団からよく伸びてきたけど、あの展開ではここまでだろう。

 柏木 渡辺さん本命だったんですよね。思っていたよりもずっと馬が良くなっていて驚きました。自分はあまり気がなかったのでお見事です。

 渡辺 後ろから来たのはシンエンペラーのほかでは5着レガレイラ。上がりは3ハロン33秒2と強烈だったけど、あそこからでは無理だ。

 柏木 途中からマクって動いた4着サンライズアースや6着コスモキュランダのように行ければ良かったですけど、そういうタイプでもないですからね。レガレイラには内枠もアダになったかな。

 渡辺 案外だったのは9着シックスペンス。位置取りは良かったと思ったけど…。キャリアの浅さが出たのだろうか。

 柏木 私の◎アーバンシックは14番手から。あの位置からではお話になりませんでした。

著者:東スポ競馬編集部