アメリカ各地の大学でイスラエルへの抗議活動が広がるなか、ホワイトハウスは「抗議は平和的であるべきだ」として、事態のエスカレートに懸念を示しました。

ホワイトハウス ジャンピエール報道官
「アメリカ国民には平和的に抗議する権利があります。それが法律の範囲内で平和的である限りです。建物を占拠するのは平和的とは言えない」

 ホワイトハウスのジャンピエール報道官は、全米各地の大学に広がるイスラエルへの抗議活動や混乱について、バイデン大統領は定期的に報告を受け、状況を注視していると述べました。

 その一方で、具体的な対応策には言及しませんでした。

 抗議活動については「平和的に行う権利がある」としたうえで、「学生や地域社会が安全だと感じることが重要だ」「反ユダヤ主義を含む憎悪に満ちた言動は非難し続けていく」と述べ、事態のエスカレートや反ユダヤ主義の増幅に懸念を示しました。

 大統領選挙まで半年余りとなるなか、民主党を支持する傾向が強い若者の反発は、バイデン大統領にとって痛手となる可能性が高いだけにガザ地区の人質解放と停戦に向けた協議を加速させることで事態の沈静化を図りたい考えです。

画像:Seyma Bayram