イスラエルのネタニヤフ首相はパレスチナの国連加盟を推進する国連総会の採択を拒否する考えを明らかにしました。

 国連総会は10日、パレスチナの国連加盟を支持し、安全保障理事会に再検討を求める決議案を採択しました。

 これについてネタニヤフ首相は15日、政権として全会一致で拒否するという声明を発表しました。

 「ほとんどのパレスチナ人が支持する、去年10月の大虐殺に褒美を与えてはならない」「我々を攻撃できるテロ国家の設立は認めない」としています。

 パレスチナの正式加盟は安保理で今後、協議される見込みですが、アメリカが再び拒否権を行使する可能性もあり、不透明な状況です。

 一方、イスラエル軍はガザ地区のラファでの軍事作戦を強化しています。

 住民の目撃情報によりますと、14日にはラファ東部の住宅エリアに戦車部隊が展開したということです。

 国連機関は今月6日以降、約45万人の避難民が戦火を恐れてラファを離れたとしています。

 イスラエルメディアは軍事作戦は住民に避難を勧告したエリアにとどまっていて、アメリカが設定した「レッドライン」は超えていないと伝えています。

 週末にはアメリカのサリバン大統領補佐官がイスラエルを訪問する見込みで、それまでは軍事作戦を拡大させないという情報もあります。